東スポ「中日・岩瀬の移籍拒否」報道 日ハムはなぜ諦めたか?

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本当に岩瀬を欲しいなら堂々と言え

「もし岩瀬が本当に欲しいなら、日ハムも堂々と言えばいいことなんですけどね。そもそも日ハムという球団は、メジャー志望だった大谷翔平(23)を指名したり、原辰徳の甥っ子で巨人志望の菅野智之(28)を事前挨拶もなしに横から指名したりと、忖度とは無縁の球団ですからね。ルールに則ってのことなのですから、堂々と指名したらいい。それをせずに、金銭補償に切り替えたというのは、ウラがあるとしか思えません。そもそも『この記事のリークは日ハムではないか?』と勘ぐりたくなります。プロテクトリストの内容なんて分からないのですから」

 日ハムの狙いとは。

「大谷翔平に代表されるように、日ハムは出て行く選手に対して “去る者は追わず”というか、結構寛大なところがある球団です。そして過去にはFA補償に対して、ほとんど人的補償を求めたことがないんです。人的補償にしたのは、95年に巨人に行った河野博文投手(55:現在は実業家)と13年にソフトバンクに行った鶴岡慎也捕手(36:今季より日ハムに復帰)くらい。01年の片岡篤史内野手(48:今季より阪神の一軍ヘッド兼打撃コーチ)しかり、06年の小笠原道大内野手(44:現在は中日二軍監督)、10年の森本稀哲外野手(36:現在は野球解説者)、14年の大引啓次内野手(33:現在はヤクルト)、16年の陽岱鋼外野手(31:現在は巨人)など、いずれも金銭補償を選んでいるんです。ですから中日も、どうせ金銭と高をくくっていたところは否めません。予想もしなかった岩瀬の指名に、中日が値上げに応じたなんて話があったらすごい戦略ですけど、金銭補償の額は決まっていますからね。今回の日ハムの行動は、中日及び他球団に対して“安く見るなよ”というアピールだったのかもしれません」(前出の事情通)

 そもそも、日ハムは本当に岩瀬を欲しかったのか疑問ともいうのである。

「日ハムはすでに今年度の支配下選手に69名を登録しています。支配下選手は1年間、変えることができないので、シーズン中に新加入する選手のために2~3人を空けておくのが普通です。岩瀬を取ったら70人の満員になってしまいますからね」(前出の事情通)

 日ハムは意外としたたかな戦略を持っているようで――。

週刊新潮WEB取材班

2018年1月25日掲載

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