年を重ねる姿があこがれを集めた「故・藤村俊二さん」今を大切に生きる(墓碑銘)

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 多くの名優を失った2017年の芸能界――。なかでも余人をもって代えがたい存在が、藤村俊二さんだった。週刊新潮連載コラム「墓碑銘」から、その生涯を振り返ろう。

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 藤村俊二さんは、自身を“芸能界の箸休め”と言っていた。飄々(ひょうひょう)と自然で力が抜けていても存在感がある。

 長男で所属事務所社長の藤村亜実さんは振り返る。

「子供の頃から父の生き方が不思議でした。好きなことを自由に深めながら、欲や執着が薄い。やさしくて、一緒にいると幸せでした。...

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