白鵬を怒らせた貴ノ岩の一言 「俺はガチンコで勝った」

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白鵬の記録更新にも疑問

 貴ノ岩が「ガチンコ力士」であると公言し、それに誇りを持っていたことは「週刊新潮」12月7日号でお伝えした通り。

「自分のことだけではなく、同じモンゴル出身の玉鷲についても“ガチンコ”だと話すこともありました。また、“俺はガチンコで小結か関脇になる”とも言っていた。ガチンコで大関や横綱になるのは難しい、と考えているのでしょう」(同)

 今年の初場所の14日目、貴ノ岩は白鵬と初めて土俵の上で相まみえた。前日までの成績は稀勢の里が1敗で単独首位。それを2敗の白鵬が追うという構図だった。そして当日、まず稀勢の里が逸ノ城を退けた。そして、もし白鵬が敗れると、稀勢の里の幕内初優勝が決まるという状況で2人は対峙したのだ。

「取組前は、同郷の大先輩である白鵬が稀勢の里と優勝争いをしているのだから、さすがに貴ノ岩も“空気を読む”のではないか、という見方が大勢を占めていた。ところが……」

 と、相撲ジャーナリスト。

「貴ノ岩は最初の踏み込みも良かったですが、その後、右、左と順におっつけて絞り上げたことで、白鵬は腰を浮かせて何ら抵抗できないままもがく形となった。どちらが横綱か分からない一番だったと言えます」

 白鵬が屈辱を味わったのは土俵の上だけではなく、

「初場所が終わると、貴ノ岩は“俺はガチンコで横綱白鵬に勝った”と周囲に言って回るようになった。それを耳にした白鵬は当然、激怒しました」(同)

 白鵬が優勝回数など複数の記録を塗り替えて賞賛されてきたことにも疑問を呈していたという貴ノ岩。“大横綱”は、目障りな存在である彼に説教する機会をうかがっていたのだろう。

週刊新潮 2017年12月14日号掲載

特集「肉を切る『白鵬』骨を断つ『貴乃花』」より

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