座間9遺体事件 間一髪の主婦が明かす「私はこうして死に神から逃れた」

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 稀代の連続殺人鬼となった白石隆浩容疑者(27)は、ツイッターで自殺願望のある女性を物色し、言葉巧みに誘い出すという狡猾な手口を使った。しかし、毒牙の犠牲にならなかった女性たちもいる。なぜ、死に神から逃れることが出来たのか。

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 千葉県に住む、介護士の21歳女性が明かす。

「彼から連絡をもらったのは、9月6日のことでした。“一緒に死ねる方を募集します”とツイートしたところ、“一緒にどうですか?”と、ダイレクトメッセージが届いた。その後も、やり取りを続け、10月初めになって、私が本気で自殺願望を示すと、“俺が殺してやりたい”と言い出しました。それで、近いうちに会うことになったのです」

 白石容疑者とすれば、自宅アパートに連れ込んで手に掛ける10人目の被害者の目星がついたというわけだ。

「でも、なかなか都合がつかなくて。あらためて、私の誕生日の10月31日に会う約束をしました。そのうちに、彼との連絡が取れなくなってしまった。27日に、『洗脳の世界』という本の写真と、“ヒゲ全ゾリした”というメッセージがきて、私が2日後に“すっきりだね”と書き込んで、それっきりです」(同)

 白石容疑者と顔を合せるはずだった当日、逮捕の一報が世間を騒然とさせる。

 まさしく、間一髪で難を逃れたのだ。

 だが、白石容疑者は他にも10人目となり得る女性を探していた。

 都内在住の30代の主婦によれば、

「私は6月に睡眠薬自殺を図り、病院に担ぎ込まれました。意識を取り戻してからも、ツイッターで自殺について書き込んでいたら、10月2日、その犯人がダイレクトメッセージを送ってきたのです」

 それ以降、3日間にわたり、ダイレクトメッセージを80回近く交換したという。

「その内容ですが、例えば、彼は安楽死に興味を持っているらしく、スイスの安楽死の団体に問い合わせをしたことがあるなどと書いてきた。さらに、自殺の方法について、薬はしんどいから首吊りか飛び降りの方がいいとか。そうしたやり取りを続けるなかで、私が現在入院中で外に出られないことを告げたからか、連絡が来なくなりました。すぐに殺せないと分かり、関心を失ったのかもしれません」(同)

 死に神から逃れられたのは、単に運が良かっただけに過ぎないのである。

週刊新潮 2017年11月16日号掲載

特集「9人殺害に匹敵するもう一つの大罪! 眠れる快楽殺人者を起こした『白石隆浩』の揺り籠から絞首台まで」より

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