教師暴行騒動 高校が謝罪も「今後はITモラルを…」に感じる違和感

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 9月28日、福岡県福岡市の博多高等学校の男子生徒が、新任教師にパンチや蹴り、胸ぐらをつかむなどの暴行をしている動画がTwitterに投稿され、拡散。暴行した男子生徒は傷害容疑で逮捕されるに至った(すでに釈放済み)。

 この騒動に対し、博多高校は10月2日、公式サイトにお詫び文を公表。「在校生並びに保護者の皆様、卒業生の皆様、本校関係者の皆様、そしてネットでの情報等により不快な思いをされたすべての皆様に深くお詫び申し上げます」と校長名で謝罪した。続けて、「道徳教育を推進し、暴力は絶対にあってはならないものであることを教育してまいりました。また、SNSの利用につきましても、その危険性を指導してまいりました」とこれまでの教育方針を振り返り、「にもかかわらず、今回の件を防ぐことが出来なかったことは残念でなりません。私どもの指導が至りませず、誠に申し訳ありませんでした」と、無念さを綴った。

 そして今後の対応について「改めてITモラルを持たせる教育、生徒の心が健全に育つよう教育の充実を図り、また教員の連携やフォローアップ等、教員を育てる体制等、学校組織をしっかり作ってまいります」と説明した。

 学校側は、公的にお詫び文を掲載することで事態を収拾しようとしたのかもしれない。しかしこのお詫び文が、暴行そのものよりもSNS利用についての指導が十分ではなかったことを謝罪しているかのようにも受け取れることから、「そこ謝るの?」「SNSで投稿→拡散が怖いと重視して、そこだけ注意していくっていう学校の的外れ感」「『教師を蹴ること』ではなく『SNSで動画が拡散され学校の評価が下がること』の方が悪いっていうこと?」「むしろSNSがあったから一人の教師と多数の生徒を守れたんだよ。きちんと暴力の証拠として残った。拡散されなければ隠蔽してたでしょ?」と、学校への非難の声が高まっている。

デイリー新潮編集部

2017年10月3日掲載

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