「野際陽子」逝去 “俺はからめ捕られちゃったの”千葉真一が明かす出会い

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■「肉食系」の素顔

〈3年前、肺がんが発覚した野際は、以来2度の手術と抗がん剤治療を受けながら仕事を続けた。このクールもテレビ朝日「やすらぎの郷」に出演。茶の間に姿を見せ続ける中での“戦死”だった。

 千葉は、その野際と1994年に離婚するまでの22年間を夫婦として過ごした。しかし、訃報後は、一部のメディアにコメントしたのみ。今回、旧知の俳優・岡崎二朗氏を通じ、改めてインタビューを申し込んだところ、口を開いた。〉

「離婚後も、娘を通じて連絡を取っていたから、陽子の病気のことは知っていた。はじめはがんのことは、俺にも隠していたんだよ。でも2年前に入院してわかった。だから俺は娘を通して薬を送った。俺は身体が錆びない、永久に年を取らない水素水を飲んでいるけど、それを、ね。

 一昨年も体調が悪いのにスキーに行っていたと聞いてね。無理しちゃダメだよ、と伝えたんだ。本当は仕事なんてしないで、キチッと療養していれば良かったんだけど、あの人は仕事第一だったからな。昔からそうだった」

〈2人が結婚したのは、1973年のこと。キッカケはTBSドラマ「キイハンター」での共演だ。

 結婚は世間を驚かせた。千葉は日体大中退「肉体派」アクション俳優。他方、野際は「ミス立教」でNHKにアナウンサーとして入局。退社後はフランスに留学した「お嬢様」女優である。30代半ばでの結婚、しかも夫が3つ年下で、当時の週刊誌を繙くと「水と油」なんて表現が並んでいるが、〉

「違うんだよ。俺は嵌められたの。からめ捕られちゃったの。陽子ってね、めちゃくちゃ人見知りが強い子なんだ。気位が高そうに見えちゃうんだよね。だから最初はキライな女だった。でも、付き合ってみたらあんなに面白い女はいない。夜中の12時に『今どこにいるの?』『新宿だよ』『私、行く』って必ず来るんだよ。で、朝まで酒飲んじゃう。最近ちょっと俺に対する目線が違う、何だろう、気があんのかな、と思っていたら、ガンガン来たね。気が付いたら手を握られていた。『なんで握るんだよ』と言うと、『だってかっこいいもん』。この女とそんなことになっちゃヤベえと思っていたら、いつの間にかそんなことになっちゃって、『部屋に来ない?』って……。それが陽子が最期まで住んでいた(東京・文京区の)“川口アパート”だった」

〈付き合いも結婚も野際が“押す”。意外な「肉食系」の素顔が浮かび上がる。結婚式は、エーゲ海の客船上。こうして異色夫婦の新婚生活が始まったのだ。〉

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