安倍総理を辞任させたい麻生太郎 「森友」「加計」黒幕説が浮上

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■わだかまり

 だとすれば、麻生副総理はいまのうちに安倍一強の牙城に楔を打ち込んでおきたいはずである。

 そこに、「森友学園」、「加計学園」の問題を利用することはなかったのか。

 そもそも、麻生副総理は昨年10月23日に行われた衆院福岡6区の補選をきっかけに安倍総理にわだかまりを持つようになっていた。

 永田町関係者によれば、

「鳩山邦夫衆院議員の急逝に伴う補選でしたが、自民党は分裂選挙になりました。麻生さんが推したのは日本獣医師会会長の藏内勇夫福岡県議の長男、謙氏。一方、菅義偉官房長官は邦夫さんの弔い合戦を掲げる次男の二郎氏の応援に入った。結局、二郎氏がトリプルスコアの大差をつけて圧勝するわけですが、麻生さんからすれば、反対陣営にまわった菅さんだけでなく、何の手助けもしてくれなかった安倍さんにも不満でした」

 それが、森友学園問題とともに噴出した。

「籠池泰典前理事長から“口利き”を求められた面談記録をあえて表沙汰にしたのは、鴻池祥肇元防災担当相です。日本青年会議所時代からの麻生さんのお友だちで、いまも麻生派の重鎮。結果的に鴻池さんの暴露は昭恵夫人が名誉校長を務める学園のいかがわしさをクローズアップさせ、安倍政権に、よりダメージを食らわすことになりました」(同)

 さらに、加計学園疑惑噴出の裏にも麻生副総理の影がちらついている。自民党の獣医師問題議員連盟の会長を長年務めている麻生副総理は、加計学園の獣医学部新設には反対の立場だった。前川前次官がリークした8枚の文書の1枚にも、〈麻生副総理、森英介議員など獣医学部新設に強く反対している議員がいる中で〉などと記されている。

「52年間にわたって岩盤規制を守り続けてきた日本獣医師会の会長である藏内さんは麻生さんの盟友。麻生さんは獣医師の世界に詳しく、容易に加計学園の問題点を把握できるに違いありません。また、文教族でもあるため、手なずけた文科省の役人から安倍総理の圧力の有無についても聞き出せる。実は、そうして得た情報をもとに安倍追い落としのシナリオを練るブレーンが、夜な夜な麻生さん行きつけの六本木の高級サロンに集まっているのです」(同)

 俄かに浮上する麻生黒幕説。お気に入りの漫画、ゴルゴ13のように、麻生副総理は謀略の世界に生きているのである。

特集「『安倍総理』を辞任させたい『麻生太郎』!」より

週刊新潮 2017年6月15日号掲載

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