官邸お抱え記者「山口敬之」、直前で“準強姦”逮捕取りやめに 警視庁刑事部長が指示

政治週刊新潮 2017年5月18日菖蒲月増大号掲載

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■「私が判断した」

 この事件をよく知る警視庁担当記者によると、

「逮捕状を取るまでの間、高輪署による捜査状況は、警視庁(刑事部)捜査一課にも報告されている。準強姦の案件なのだから任意ではなく強制性のある逮捕でなければ意味がないという認識だった。ところが、『山口逮捕』の情報を耳にした本部の広報課長が“TBSの記者を逮捕するのはオオゴトだ”という風に捉えたことで、刑事部長、警視総監に話が届いたわけです。なかでも、菅さんの秘書官として絶大な信頼を得てきた中村さん(格(いたる)・刑事部長=当時=)が隠蔽を指示した可能性が取り沙汰されてきました」

 中村氏とは、

「昭和61年警察庁入庁組のエース。民主党政権時代に官房長官秘書官を務めていて、自民党が政権を奪取したあとは任を解かれる見込みでしたが、“やらせてください”と菅さんに土下座せんばかりだった。留任させたところ、得意の危機管理能力を発揮し、将来の(警察庁)長官間違いないとまで菅さんが評価しているのです」

 いわば官邸の門番たる中村氏ご当人に、トップの意を受け、あるいは忖度して捜査を中止したのか問うと、

「ありえない。(山口氏の立場に)関係なく、事件の中身として、(逮捕は必要ないと)私が決裁した。(捜査の中止については)指揮として当然だと思います。自分として判断した覚えがあります。事件が最後にどう評価を受けているかを見てもらえば……」

 確かに15年8月に書類送検され、その後に嫌疑不十分で不起訴となってはいるが、およそ検察が捜査を尽くしたとは言い難い。鹿児島県警本部長や首相秘書官を歴任した小野次郎前参院議員は、

「準強姦事件の逮捕は管轄の署長の判断で行なわれるものだから、刑事部長がそこに口を挟むというのは異例だと言わざるをえませんね」

 と首を傾げるばかりだし、彼女自身、検察審査会に不服の申し立てをするつもりだという。

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