吉田沙保里が怪演、NHKドラマ“ブシメシ”

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吉田沙保里

“おっさん! そのしゃもなべ、譲っておくれよ”

 町娘のセリフ回しこそたどたどしいが、振り袖の下には霊長類最強の肉体が秘められていた――。

 1月10日にスタートしたプレミアムよるドラマ「幕末グルメ ブシメシ!」(NHK BSプレミアム)の主演は瀬戸康史演じる、参勤交代で江戸に“単身赴任”した伴四郎なのだが、初回に目を奪われたのは“お里”こと女子レスリングの吉田沙保里(34)だった。

 江戸市中のしゃもなべ屋でことは起こる。好物のしゃもなべがちょうど売り切れたと聞いたお里さん、最後のオーダーをした町人に、まだ口をつけていないのだから誰のものでもない、自分によこせと詰め寄るのだ。

 言いがかりを受けているのは大河「真田丸」以来ノリにのっている草刈正雄(64)。伴四郎が仕える殿様なのだが、この日は町人姿で町に出ていたのである。

「表へ!」と殿様を促すお里、何をするかと思えば“じゃんけん”で解決するはずがお里の負け。収まりのつかぬお里は、殿様を後ろからホールドし、ぶん投げる……怪演ならぬ怪力演。

 NHKの狙いはどこに?

「吉田沙保里さんの起用は、草刈正雄さんに臆することなく掴みかかっていく迫力を期待してです」(NHK広報部)

 ドラマの原作はマンガだが、マンガが原作としたのは酒井伴四郎という実在の下級武士が遺した日記。もちろんお里さんは架空だが、第4話で再度登場の予定だ。興味のある方は是非。

週刊新潮 2017年1月26日号掲載

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