「馬場ゆかり」「香妻琴乃」も当落線上 女子ツアー「シード争い」

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 笑顔の数だけ涙がある。

 プロゴルファーの生存競争はゼロサムゲームだ。

 11月第2週に行われた「伊藤園レディス」(優勝賞金1800万円)は、韓国のイ・ボミ(27)が制し、今季6勝目。年間獲得賞金は史上初の2億円を突破し、早々と賞金女王を確定させた。

 あまりに強すぎて興味が失せるが、一方で、年間賞金ランキング50位以内に与えられる来季シード権の争奪戦はなかなか面白い。

 19日から始まる事実上の今季最終戦「大王製紙エリエールレディス」(優勝賞金1800万円)を前に、現在、ボーダーラインの50位の選手の賞金は1728万円。これに86万円足りないのが、メジャー1勝を含む通算3勝を挙げている馬場ゆかり(32)だ。2010年に、未勝利ながら年間4位の9036万円を稼ぎ、11年連続でシードを保持している安定感はいずこに……。

 通算6勝を誇る北田瑠衣(るい)(33)も、目下49位だからうかうかできない。07年に勝利している「伊藤園」での賞金上乗せが期待されたが、あえなく予選落ちしてしまい、尻に火がついた。

 業界が悲鳴を上げるのは、“美人ゴルファー”で売出し中の香妻(こうづま)琴乃(23)の体たらくだ。優勝経験こそないが、昨季は何度か優勝争いを演じ、年間19位の4752万円を獲得。ゴルフ雑誌の付録カレンダーに単独で登場するほど周囲の期待は大きかった。しかし、今季は予選落ちが10回もあり、賞金ランクは48位と低空飛行が続いている。

「しかも、伊藤園ではエントリーをし忘れるポカをしでかし、マンデートーナメントから参加するはめに。何とか金曜日からの本戦には滑り込めましたが……」

 とツアー記者が苦笑する。

 予選はカットラインギリギリで通過したものの、最終日は77と叩きまくり、結果はブービーの55位。

「まあ、それでも35万円上積みできただけマシと言えますけどね」(同)

 泣いても笑っても、残るはあと一戦!

週刊新潮 2015年11月26日雪待月増大号掲載

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