最強6連覇「内村航平」に膨らむボーナス期待

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 水泳は3000万円、マラソンは1000万円、バドミントンも1000万円……。世界中のライバルを相手に鎬を削るスポーツ選手たちには、「報奨金」というニンジンが目の前にぶら下げられている。

 では、先の「世界体操選手権」で前人未到の個人総合6連覇を達成した、内村航平選手(26)が手にする額はいかほどか。

「体操協会は競技団体の中でも渋チンで有名ですからね。規定では、五輪や世界選手権で金メダルを獲得した時の報奨金はわずか50万円。銀なら30万円、銅は20万円です。他の競技と較べると格差は歴然で、内村は個人総合と鉄棒、団体総合で金メダルですから、単純計算で150万円になります」

 と、言うのは運動部記者。

 内村は個人での活躍に留まらず、主将として5人の選手を牽引し、日本男子を37年ぶりの団体総合優勝に導いた。体操ニッポン復活の立役者だけに、金額はやや寂しい印象がある。

「日本男子はかつて、1960年のローマ五輪から78年のフランス・ストラスブールでの世界選手権まで10大会連続で団体優勝をした実績があります。“金メダルを取って当たり前”という時代が続いたことで、OBや協会内には、今も“金メダルは手が届かないものではない”という意識が強いのです。それが、他の競技との金額の差につながっていると見られています」

「世界体操選手権」で前人未到の個人総合6連覇を達成した、内村航平選手

 内村は先のロンドン五輪では金を1つ、銀を2つ獲得したことで110万円を受け取る予定だった。が、体操協会は報奨金を100万円上乗せして支給するという粋な計らいを見せている。今回の快挙を受けて渡辺守成専務理事は、

「1978年以来の王座奪回という活躍に、できるだけ報いたい」

 と表明。体操協会も、

「11月13日の理事会で、金額を上乗せするかどうか検討されるでしょう」

 内村が所属するコナミスポーツクラブも同様で、

「現時点では決定しておりませんが、社内規程に基づき検討を加える予定です」

 ひと足早い、ビッグボーナスとなりますか。

週刊新潮 2015年11月12日号掲載

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