満州国を滅した「東大話法」/『満洲暴走 隠された構造 大豆・満鉄・総力戦』

政治

「女装男子」なる方々がおられるらしい。本書の帯には、薄化粧の著者が不敵な笑みをたたえて、顔を出している。「女装の東大教授」としてスカートをはいて講義する安冨歩センセイの、これは業績ど真ん中の本である。

「なぜだれも止められなかったのか?」という帯のコピーは、薄化粧の顔写真に向けられたものではない。爆走する満鉄「あじあ」号の写真へ向けられている。近代日本の夢と希望の大地「満洲」、そこでの壮大な国家的「暴走」への学問上の問いかけである。政治、軍事、外交からのアプローチでなく、主に経済、金融、自然環境から「満洲」の成立と崩壊が解き明かされる。

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