人はなぜ人の首を狩るのか/『首狩の宗教民族学』

社会

 戦国時代の合戦で行われた「首実検」では、検分に先立って首は洗い清められ首化粧を施された。大将首には首を獲った者が左注ぎで酒を二回飲ませる儀式を執り行い、首は敵方に送り届けられた。厳密にいえば、これは「首狩」ではなく「首取」にあたるが、首を丁重に扱うところが共通する。本書は、世界各地で行われてきた「首狩」という習俗を通時的共時的に概観する試みである。特に第四章「台湾原住民の首狩」は、日本統治時代のフィールドワークが豊富に残されているために充実した記述になっている。

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