まさかの乳酸菌ゼロ! 荒れ果てた「週刊新潮」記者4名の「腸内フローラ」をどうする?

食・暮らし週刊新潮 2015年5月7・14日ゴールデンウイーク特大号掲載

 健康に多大な影響を及ぼすことで注目を集める「腸内フローラ」は、大腸に棲みつく100兆個もの細菌群を“お花畑”に見立てた呼称である。今回、年代の異なる本誌記者が、自身のフローラ検査を試みた。すると、驚き呆れるばかりの結果がもたらされ……。

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 人間の大腸内には大別して善玉菌、悪玉菌、そしてどちらにも転じ得る日和見(ひよりみ)菌の3種が棲息。ざっと1000種類ともいわれるその“花畑”の顔ぶれは、おおむね離乳後には決まってしまい、以降は、それらが織りなすフローラの比率によって、体調はおろか疾病のリスクも左右されることになる。

 一般に、乳酸菌やビフィズス菌に代表される善玉菌と、大腸菌やブドウ球菌などの悪玉菌、そしてバクテロイデスなど日和見菌の割合は、健康な成人で2対1対7が理想とされる。といっても悪玉が皆無では善玉が十分に働かず、つまりは3種間のバランスで腸内、ひいては人体のコンディションが成り立っているといえるのだ。

 で、理想の腸内環境を追い求めるべく、4名の本誌記者が今回、“腹の中”を晒し合ったというわけである。

 腸内フローラを調べるには、医療機関で検査を申し込む。自由診療のため健康保険は適用されず、費用は大体2万5000~3万円。結果は、およそ3週間ほどで判明する。今回用いられたのは「t-RFLP法」と呼ばれる最新の検査法で、

「健康診断の時の検便と同じ要領です。便の中に含まれる腸内細菌の遺伝子を調べ、6種類に分類することで、そのバランスが分かるのです」

 とは、検査結果をもとに記者2名のカウンセリングを行った、横浜クリニックの青木晃院長である。

「6つの内訳は、善玉菌が2種。腸内の感染を防ぐビフィズス菌と、腸を整えて血中コレステロールを抑える機能のある乳酸菌です。悪玉菌のクロストリジウムは、もともと病原性の菌群で、腸内にいるだけでは発病しませんが、増殖しすぎると悪い働きに転じます。そして日和見菌は、バクテロイデスとプレボテラの2つ。前者はフローラの中で最優占種になることが多く、後者は口腔常在菌で、日本人は腸から検出されないことが多い。さらに検査では特定できない菌を『その他』とし、計6種の比率を調べます」

 肝心の結果は、まず30代の男性記者から。下のグラフにある通り、ビフィズス菌と乳酸菌が合計で8・35%しかない。2割という理想には程遠い数字だが、青木院長によれば、

「実際に検査をしてみて、善玉が20%を超える人はなかなかいません。ただし、やはり10%は欲しいところです。ビフィズス菌は加齢とともに割合が低下するとされており、ヨーグルトやオリゴ糖を摂取して善玉を増やす努力をしたほうがよいでしょう」

 破傷風菌やボツリヌス菌と同系のクロストリジウムについては、

「平均的な割合を示していますが、特定できなかった『その他』の菌群は8%近くと、やや高めです。ここには悪玉のクロストリジウムの仲間が多く含まれる可能性もあります」

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