マナー本と寺門ジモン、どちらが正しいか
タクシーの上座は
タクシーに乗る際、一番偉い人はどこに座ってもらうべきか?
【1】助手席 【2】運転手さんの後ろ 【3】後部座席の中央 【4】後部座席の左端
たいていの社会人ならば、【2】と答えるはずだ。マナー本にはそう書いてある。
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そこが一番安全だから、というのも理由の一つだし、また「ずっと奥へ」をお勧めする事が「大事な人感」を醸し出すのに効果的、という意味もあるのかもしれない。
それが「常識」とされている以上、偉い人に対してはそうしておいたほうが無難なのは間違いないだろう。
しかし、この「マナーの常識」に異を唱えているのが、フリーアナウンサーの梶原しげるさん。コミュニケーションをテーマにした新著『会話のきっかけ』で梶原さんは「自分は奥に座るのは苦手」と打ち明けている。若いスタッフに先に乗り込んでもらい、最後にちょこんと乗る方が楽ちんだ、というのだ。特に荷物が重いときなど、奥まで進むのは厄介で肉体的に辛いという。
梶原さんのような人にとっては、マナーを杓子定規に守られると迷惑だということになる。
新幹線にも上座がある
同書では、さらに上座下座問題を考察している。
マナー本では、新幹線の座席にも上座下座があると書かれている。
グリーン車に4人で乗って、座席を回して向かい合わせにした場合。接待する側、される側が2対2だとする。
この場合、【1】窓側・進行方向、【2】その向かいの窓側、【3】通路側・進行方向、【4】その向かいの通路側、の順で上座→下座となる。
さらにややこしいのは普通車、6人がけの場合だ。この場合の序列は、
【1】窓側・進行方向、【2】窓側・進行方向逆、【3】通路側・進行方向、【4】通路側・進行方向逆、【5】真ん中・進行方向、【6】真ん中・進行方向逆
ということになる――というのがマナー本にある「正解」。
しかし、と梶原さんは言う。
「そこまで気を使うくらいなら、グリーン券を奮発したほうが、接待効果は上がるような気もする」
乗り物以外でも上座下座問題は存在する。宴席などでも、奥の方が上座ということになっているが「トイレが近いから目立たないように退席できる場所が良い」という声は、年長者に多いのだという。
また梶原さんの知人、ダチョウ倶楽部の寺門ジモンさんには、座席について独自のこだわりがあるという。常日頃から外敵を警戒しているため、「敵が襲いかかってきた時一番速やかに対応できる場所にして欲しい」というのだ。
このように人によって「一番いい席」はさまざま。マナーはあくまでも基本的なルールに過ぎず、「例外もあるということを頭に入れておいたほうがいい」と梶原さんはアドバイスしている。