アメリカ本国で軽んじられた歴史/『消されたマッカーサーの戦い:日本人に刷り込まれた〈太平洋戦争史〉』

国際

 占領下日本で誰よりも偉かったマッカーサーの、その栄光の戦いが日本人には少しも教えられていなかった――そんな意外な、歴史の皮肉を炙り出しにした本である。

 いまでこそ「東京裁判史観」なるものが批判の対象になることが多い。その東京裁判よりも前、もっと決定的に日本人に刷り込まれた「歴史」があった。敗戦の年の十二月八日から全国の新聞で強制的に一斉に始まった「太平洋戦争史」と、そのラジオ版である「真相はこうだ」「真相箱」である。日本人に罪の意識を植えつけるこのプログラムで、マッカーサーは脇役に押しやられ、ニミッツ率いる海軍と海兵隊が華々しく勝利した戦争が語られた、というのだ。

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