たった数分で2500万円! セレブの宇宙旅行事情

IT・科学

  • 共有
  • ブックマーク

 2014年は民間の宇宙旅行サービスが始まる年と言われている。英ヴァージン航空のリチャード・ブランソン氏によると、計画は予定どおり順調に進んでおり、二人の子供たちと共にブランソン氏自身が初フライト機に乗り込み、その模様は米NBC局で生中継される予定となっているそうだ。いよいよ誰もが宇宙に行ける時代が本当にやってくるらしい。

●無重力体験は数分間

 宇宙旅行の詳細はこうだ。
 8人乗り(乗客は6人)の宇宙船「スペースシップ2」は、母船の「ホワイトナイト2」に載せられて高度15.2キロまで上昇し、宇宙船はそこからハイブリッドロケットを点火して高度110キロまで上昇。4~6分間の無重力体験を楽しんだあと、宇宙基地に帰還。飛行時間は約1時間となる。お値段はじつに25万ドル(約2500万円)。

 誰もが自由に参加できるといっても、ポンとこの金額を出せる人などいるのだろうか、と思いきや、すでに世界中の600人以上の希望者から7000万ドル(約70億円)以上の前金が支払われているという。そのリストには物理学者のスティーブン・ホーキングやトム・ハンクス、ブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリーなどのハリウッド・セレブも名を連ねている。おまけに2015年には、レディー・ガガによる宇宙で初めてのパフォーマンスも計画されており、セレブたちの宇宙熱はヒートアップするばかりである。

●「宇宙疑似体験」できる写真集

 どう捻り出しても宇宙旅行なんて無理、という庶民の私たちにも、宇宙はずいぶん身近なものになってきている。たとえば、国際宇宙ステーションに滞在中の若田光一船長が、宇宙から見た関東地方の美しい夜景をツイッターで発信し、NASAESA(欧州宇宙機関)はミッションで得られた画像データを積極的に公開してくれる。その気になれば、パソコンひとつで宇宙旅行気分に浸れる便利な時代なのである。

 また美しく驚きに満ちた迫力のある写真集で疑似体験を味わうという手もある。
 作家で写真家、映画監督でもあるマイケル・ベンソン氏は、宇宙探査や天体観測で得られた驚異的な画像を調整して、芸術写真の域にまで高めて出版する活動を続けており、これまで刊行してきた写真集『ビヨンド』『ファー・アウト』は世界的に評価されている。その最新作『プラネットフォール』(12月20日発売)では、21世紀に入ってからの12年間に無人探査機から送られてきた膨大な画像データに目を通し、
「これまでわからなかったことを解き明かしてくれたパワフルなもの、あるいは並外れた画像だと私自身が感じたものだけを選ぼうと考えた」とベンソン氏は言う。
 横38.1センチ×縦30.5センチと、本のサイズ自体が並外れて大きく横にワイドであり、両観音ページにいたっては、横幅約1.5メートルの超特大パノラマが広がる。 

 まるで、太陽から噴出するプロミネンス、巨礫が転がる火星の砂漠、土星の完璧なるリングといった、驚異的に美しい「太陽系惑星の風景」を眼前にしたような気分になれる。こちらの「宇宙擬似体験」ならば、たったの7350円。一般庶民の私たちでも気軽に手の届く宇宙体験というわけだ。

●三日月型の地球
地球と月の距離にほぼ匹敵する、35万キロ遠方から撮影されたもの。太陽の反射光が南太平洋にかかる雲の下で輝いている。探査機ロゼッタ、2009年11月13日撮影。

●火星着陸
火星の赤道直下に広がる台地、メリディアニ平原に位置する砂の海。その上空には水の氷と水蒸気の薄い雲がみられる。前景にはモザイク状になった平らな石が見える。探査車オポチュニティ、2006年9月22日撮影。

デイリー新潮編集部