辛党の甘い記憶/『地元菓子』

食・暮らし

 友人の陶芸家からこんな一言を聞いた事がある。「教育の甲斐あって来客の手土産は全部、酒になった」と。超辛党である。この一言を聞いて「教育ってどうしたら出来るんだろう。私もあやかりたい」と、思うくらい、甘いものには興味が無い。

 ……と、思っていたのだが、この『地元菓子』を開いてそれは嘘だと気づいた。

 著者の若菜さんほどではないが、日本全国のモノ作りを探して歩く仕事をしているので地方に行く機会は多い。そんなとき菓子屋の看板を見かけるとつい覗いてしまう。ナッツに目のない人間としては、クルミの串団子を見つけた途端、足が止まる。

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