自分を脱ぐ旅【書評】

文芸・マンガ

 ものすごく乱暴な言い方をすると、女性は二種類に分けられるとおもう。ひとり旅する女性と、しない女性。もちろん、経済的にも物理的にも、女性がひとりで旅できる自由を手に入れたのは、つい最近のこと。ただ、ひとり旅が必要になる時がその人の一生のうちに訪れるかどうかが、分かれ目なのかもしれない。

 60年前に、27歳にして既に映画女優として名を馳せていた高峰秀子が単身パリへ旅立った本当の理由はわからない。けれどもし彼女がパリでの独居生活7ヶ月を経ていなかったら、その後の高峰秀子は存在しなかったのではないか、この本を読みながらそんな気がした。

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