森田健作知事率いる千葉県で「カミツキガメ捕獲」専門家を募集 年収540万円から

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 求む“傭兵”!!となれば、テロ組織「IS」や内乱の続くアフリカを想像するが、募集元は、なぜか、国内の地方自治体。目下、森田健作知事率いる千葉県が、凄腕のハンターを探しているというのだ。

 もちろん、テロリスト対策というわけではなく、

「県内に生息しているカミツキガメを駆除するために、専門的な知識を持つ職員を公募することにしたのです」

 というのは、千葉県環境生活部環境政策課の担当者。

森田健作・千葉県知事

 カミツキガメと言えば、大型では体長約50センチにもなり、顎の力が強く、噛まれると大怪我をしかねない危険な外来生物。北西部に位置する印旛沼水系には、昨年の推計で約1万6000頭も生息し、全国のなかでも、千葉県は生息数が多いとされている。

「エサを入れた籠を水中に沈める方法の罠で、2007年から、これまで6000頭ほど捕獲してきました。今年はカメに発信器を付けて行動パターンを探ったところ、田んぼの水路といった、今まで捕獲していた場所以外にも、侵出していることが判明したのです。このままでは、とても間に合わないので専門家にお願いすることにしました」(同)

 ちなみに、昨年度は967頭、今年は1402頭と捕獲数を増やしているが、もはや、お手上げというわけである。

 応募資格は、大学等で生物学を専攻し、かつ、民間や公的団体で生態調査の経験がある人物だそう。採用後は、主査級ないしは副主幹級として、年収540万~670万円が約束され、カミツキガメの新たな捕獲方法の開発と技術指導を任されることになる。

 だが、気になるのは、3年間という期限付きだという点だ。将来、ポイされると判っておきながら、今の職を捨ててまで来るカメ好きはいるのか。

「すでに、数件の問い合わせが来ていますので、まずまずだと思います」(同)

 締切りは11月一杯。年齢制限がないゆえに、定年したけど腕はまだまだ、と言う方は名乗りを上げてみる?

週刊新潮 2016年12月1日号掲載

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