発達障害のある10歳の息子…「手帳を取ったほうがコスパがいい」と暴言を吐く夫と、将来への影響が気になる妻【専門FPが解説】

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【FPの助言②】手帳の取得を考えるとき、子どもにどう伝えるか

 手帳を取得することで、利用できる支援が増える場合がある。一方、千佳さんは、手帳のことを息子にどう伝えればいいのか迷っている。取得を考えるときは、本人が「学校や日々の生活で何に困っているか」、「どんな助けがあれば過ごしやすいか」を聞くことから始めてもいい。診断や手帳についてどう伝えるかは、本人の年齢や理解に合わせて、主治医や支援者に相談しながら考えたい。

 岩切さんは、手帳の取得に迷っている保護者に向けて、次の3つの手順で状況を整理することを勧めている。

 まず一つ目は、日々の生活や家計、将来の進学や就職に関して、本人や家族がいま抱えている負担や不安を書き出す。

 二つ目は、手帳を取った場合、家計の負担がどのくらい軽くなるかを確認する。たとえば、親が障害者控除の対象になるか、対象なら税負担がいくら軽くなるか。ふだん使う交通機関や施設に、手帳で受けられる割引があるかも調べてみる。
 
 三つ目は、子どもがいま必要としている支援を整理する。たとえば、大きな音が響く行事にどう参加するかは、手帳の申請を待たずに学校に相談できる。自治体で利用したい支援があれば、窓口で手帳が必要かを聞く。そのうえで、今申請するか、時期を改めて考えるかを家族で話し合う。

「お金や制度については、障害者支援などに詳しい専門家に相談しながら、お子さんの歩幅に合わせて判断しましょう」

※プライバシー保護のため、記事で紹介する事例は、具体的な状況の一部を変更しています。

岩切健一郎(いわきり・けんいちろう)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®。1986年生まれ。29歳で適応障害とAD/HD(注意欠如・多動症)の診断を受ける。コンサルティング会社や外資系保険会社の営業職を経て、現在は保険代理店に在籍。合同会社ひなた代表として、発達障害当事者やその家族に特化したFPとして活動中。著書に『発達障害かもだけど、お金のことちゃんとしたい人の本』(ダイヤモンド社)がある。

デイリー新潮編集部

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