広島・小園ら4選手に衝撃の戦力外 清田、前川、安楽…野球人生を狂わせた“不祥事”の代償
怖くなって逃げた
無免許運転中に女性をはね、その場から逃走したとして逮捕され、契約解除となったのが、近鉄などで通算31勝を挙げた前川勝彦である。
前川はオリックス時代の2007年1月6日、大阪市内で自家用車を運転中、自転車で横断歩道を渡っていた女性をはね、両膝打撲、頸椎ねん挫など1週間のケガを負わせた。
大阪府警南署の調べでは、車を降りた前川は女性を救護せず、口論となった。現場近くにいた機動隊員が駆けつけて免許証の提示を求めると、車で逃走。隊員がナンバーを覚えていたことから、翌7日未明に大阪市内の自宅から任意同行され、業務上過失傷害と道路交通法違反の容疑で逮捕された。
前川は2002年にスピード違反などで累積点数が超過し、免許を取り消されていた。その後も無免許運転を繰り返していたとされ、「無免許がバレると選手生命が絶たれると思い、怖くなって逃げた」と供述した。
球団は前川を無期限謹慎処分とし、1月17日に起訴されると、翌18日に契約解除を通告した。
雑賀忠夫球団社長は当時、「本人の希望ならば、今すぐは無理としても、社会的状況が許せば手助けしてもいいのでは」と、将来的な再契約の可能性にも言及したが、オリックスへの復帰が実現することはなかった。
その後は米マイナーや四国・九州アイランドリーグの香川などでプレー。2011年には三重スリーアローズに所属したが、その後NPBへ復帰することはなかった。
社会人の自覚を
後輩選手へのパワハラ行為が明るみに出て、保留選手名簿から外されたのが楽天・安楽智大である。
済美高2年だった2013年春のセンバツで準優勝投手となり、2014年ドラフト1位で楽天から指名され、翌2015年に入団した。2021年には3勝3敗2セーブ22ホールドをマークするなど中継ぎの柱として活躍。2023年も57試合に登板し、3勝2敗10ホールドを記録していた。
だが、同年11月25日、複数のメディアが安楽のパワハラ疑惑を報じたことで状況が一変する。
球団が調査した結果、ロッカールームで後輩選手に下半身を露出させる行為や、罰金名目で金銭を徴収するなど、報じられた行為の多くを「ほぼ事実」と認定した。
選手、スタッフら137人へのアンケートでは、約10人が直接被害を受けたと回答。行為を見聞きしたとの回答も約40人に上った。
11月30日、森井誠之球団社長が会見し、「球団として見過ごすことのできない重大な事象」と判断。同日が提出期限だった保留選手名簿に安楽を記載せず、自由契約とすることを発表した。
その後、安楽は自身の行動を反省するコメントを発表し、翌2024年3月にメキシカンリーグのメキシコシティ・レッドデビルズと契約した。
2025年にはクローザーとして47試合に登板し、リーグ最多の22セーブを記録。セーブ王のタイトルを獲得し、チームのポストシーズン進出に大きく貢献した。
今回紹介した3人はNPBを離れた後、それぞれ海外や国内の独立リーグに活躍の場を求めた。
広島の小園ら4選手は現役続行を希望している。違法薬物を使用した事実が確認されたわけではなく、今回紹介した3人とは事情が異なる。それでもNPB球団から声がかからなければ、海外や独立リーグなどに新天地を求める可能性はあるだろう。
プロ野球選手は、グラウンド外で問題を起こせば一般人以上に大きく報じられる。有名選手ならなおさらである。
清田、前川、安楽のケースを見ると、一度の判断や行動が、その後の野球人生を大きく変えることがある。「プロ野球選手である前に一社会人である」という自覚を持ち、グラウンドを離れた場所でも節度ある行動が求められる。












