続投「新庄監督」に新たな火種「札幌ドーム」で再びプロ野球の公式戦はできるのか? 札幌市長は「活用していかなければなりません」と発言も

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「札幌興行戦争」が勃発?

 このやり取りは取材陣に完全公開で行われ、秋元市長、安田会頭が会議用の大きな机を挟んで着座した後も続けられた。安田会頭の表情は真剣そのもの。秋元市長もそれを察したのか、真顔で言葉を選ぶようにこう回答した。

「子どもたちがプロの試合を多く見られることが重要だと思います。ですので、そういう視点でいろいろな方々のご理解をいただいていきたいと思います」

 このやり取りの限りでは、「大和ハウス プレミストドーム」でプロ野球の一軍公式戦開催をともに目指していくということになるが、札幌市民からは悲観的な声のほうが多く聞かれたという。

「9月2日、秋元市長は『来年春の市長選には出馬しない』と言い切っています。3期目の今の任期が満了したら、市長職は退きます。一般論として、あと半年で退任する市長にお願いしてもプロ野球公式戦の招致活動は始まらないでしょう」(前出・地元メディア関係者)

 プレミストドームでプロ野球の公式戦が行われたのは、22年9月が最後である。その後、内野フィールドと外野を仕切るような大きなカーテンがドーム内に設置され、小規模なイベントにも活用しやすくするなど、新しい顧客を掴もうと試行錯誤してきた。

「ドーム周辺のアスファルトエリアの一部が、スケボーの練習場として開放されました。こちらは若い世代に好評です」(前出・同)

 しかし、周辺にある飲食店は日本ハムが本拠地として使用していたころの活気は取り戻せず、今回の要望書提出に至った。また、札幌駅前からエスコンフィールドHOKKAIDO(以下エスコンF)に直行するシャトルバスも出ており、新庄監督がお目当てで応援に通う札幌市民も大勢いる。地元財界人たちが、エスコンFのある北広島市に人が流れていく事態に歯止めを掛けなければと考えるのは当然だろう。

 野球協約第39条にしたがって、北海道の地域興行権を持つ日本ハム球団が許可を出せば、他の11球団がプレミストドームで公式戦を主催することは可能だ。悲観的な声と同時に、「球場の使用料が日本ハム球団がいたころよりもディスカウントされているのであれば、人口の多い政令指定都市・札幌での興行に興味を持つ球団も現れるかもしれない」(前出・同)との意見も聞かれた。新庄監督が「興行戦争」に巻き込まれる可能性もゼロではない。

「10日から始まるクライマックスシリーズ(以下=CS)をどう戦うかで、来シーズンの展望も見えてくるでしょう」(前出・同)

 新庄監督は続投会見で「僕が優勝、優勝って言い過ぎて逆にプレッシャーを掛けちゃったかなって」と敗因を語っていたが、リーグ優勝を本気で狙うには意表を突いたトリッキーな采配と正攻法の匙加減がカギとなりそうだ。

トリッキー采配がCSでも…

 10月3日の全体練習後だった。高さ3.6メートルのステージ台がマウンド付近に運ばれた。何人かの若手がそのステージ台から投げ下ろされたボールを打つ練習を行い、新庄監督は「ボールを上から叩く選手にやらせた。(バットの)軌道修正のため、ボールを内側から叩くように」と説明していたが、CSまでの短時間で効果が表れるのかどうかは誰にも分からない。

「右太股裏の肉離れで終盤戦を外れていた主砲のレイエス(31)が4日の紅白戦から復帰しました。CSには間に合いそうです。あとは先発投手の編成だけ」(前出・同)

 首位ソフトバンクと10ゲーム差以上離されたため、規定により、ファイナルステージは「2勝のアドバンテージ」がリーグ優勝チームに付けられる。新庄監督は「(ソフトバンクの)モイネロ君(30)に対しては一番良いピッチャーをぶつけてもというところはありますよね」とファイナルステージを意識したコメントも発していた。その言葉通りであれば、モイネロが先発してくる試合には今季2ケタ勝利を挙げた伊藤大海(29)、北山亘基(27)、加藤貴之(34)を投げさせず、ほかの試合で5つ勝ちに行く作戦なのかもしれない。

「アドバンテージ2」が付いた状態でファイナルステージが始まるので、モイネロの投げる試合を捨てる気であれば、3つ目のアドバンテージを与えることになる。24年は伊藤をファーストステージで温存し、25年は伊藤、北山、達孝太(22)と正攻法のローテーションだった。

 トリッキーな先発編成か、それとも正攻法か――プレミストドームの今後も気になるが、新庄監督が勝負手を失敗すれば、そのダメージを負ったまま6年目のシーズンを迎えることになる。

デイリー新潮編集部

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