「30本塁打」「8勝2敗」「防御率1.79」でも「大谷の時代は終わった!」の辛らつ批判…あまりにも“異次元の活躍”に我々の感覚はマヒしていないか

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来年の活躍に期待

 そう考えると、若干大谷へのやっかみや、もっと言うと日本人にMVPを取られたくないアメリカ人や中南米系の人々が敢えて低評価をつけているのではとも言いたくなる。あとは何かと日本をライバル視する韓国メディアもそうであろう。その点、日本ハム時代の2016年に「二刀流」でMVPを取った時、投票した日本の記者は真っ当な評価をしていたのでは。誰もが達成できないと思っていた二刀流で、MLB移籍以降ほどではないものの、見事な成績を挙げたからだ。

 NPBはMLBと比べて試合数は少ないし、大谷は当時まだ22歳でここから伸びる段階である。この時の記録と2026年の記録が似ているのだ。

【2016 日本ハム】
◆投手:140イニング 10勝4敗 防御率1.86 174奪三振
◆打者:.322 22本塁打 67打点 7盗塁 OPS 1.004
【2026 ドジャース】
◆投手:85.2イニング 8勝2敗 防御率 1.79 95奪三振
◆打者:.275 30本塁打 81打点 11盗塁 OPS .889

 とかく大谷に批判的な人々はなんとしても批判の理由を見出そうとする。「守備をしない」「ドジャースは彼がいなくても十分強い」「毎年大谷が受賞するのは退屈だ」「ケガをしがちだ」「強いチームで前後に強打者がいるから相手が勝負せざるを得ない」などなど、中には言いがかりに近いものもある。弱小のエンゼルスにいた時は弱いチームの選手にMVPの価値はないとジョシュ・ドナルドソンは言ったではないか。

 我々も永遠に大谷が毎年40本塁打以上、10勝以上するのが当たり前といった頭になってしまったからこそ、今年の成績を物足りないと感じてしまうのだろう。だが、もう一度言うが、「こんな選手はこれまでにいなかった」。今年の成績であっても十分神がかっているし、今後このレベルの選手が出るのは22世紀になってからかもしれない。

 惜しむらくはケガで不調の時期があったうえに、139試合の出場に留まったことだ。来年はそんな人々を黙らせる活躍を見せてほしいものである。

ネットニュース編集者・中川淳一郎

デイリー新潮編集部

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