優勝争いの9月に「出場ゼロ」…今オフ注目 阪神「梅野隆太郎」捕手の去就 「藤川体制」で出場機会激減 FA権行使なら「獲得を検討する球団はある」
生え抜きで初の1000試合出場
梅野は18年から3年連続ゴールデングラブ賞を受賞し、21年の東京五輪では侍ジャパンのメンバーに選出されて金メダルを獲得した。23年には72試合に出場し、38年ぶりの日本一に貢献。24年には阪神の生え抜きの捕手で初の1000試合出場を達成した。35歳とベテランの域に入ったが、他球団の評価は依然として高い。セ・リーグ球団の編成担当が語る。
「常時試合に出場するのは厳しいかもしれませんが、経験豊富な捕手なのでチームにプラスアルファをもたらすことは間違いない。フレーミング技術、リード面、ブロッキング技術とすべてが高水準で打撃もツボに入ればスタンドに運ぶ力がある。推定年俸1億2000万円のCランクなので、FAで獲得する球団は人的補償の必要がないこともメリットになります。年俸の大幅ダウンは避けられませんが、梅野にとって他球団でプレーすることは、今後の野球人生を考えた時に大きな糧になると思います」
獲得を検討する球団は…
年俸の大幅ダウンの条件に合意して新天地にFA移籍したケースは過去にある。DeNAの相川亮二監督は現役時代の14年オフ、ヤクルトからFA宣言して巨人に移籍した。中村悠平のバックアップ要員という構想だったヤクルトの提示年俸の方が上だったが、阿部慎之助(巨人前監督)が一塁にコンバートされることに伴い、正捕手不在となった巨人で勝負することを決断。推定年俸1億1000万円から5000万円減の年俸6000万円プラス出来高払いで契約に合意した。
かつて、NPB球団でバッテリーコーチを務めた球界OBは「捕手の層が薄い球団は多い。梅野が加入したら面白い球団として中日、広島が浮かびます」と提言する。
「中日は高橋宏斗、金丸夢斗と球界を代表する2人の投手がいますが、質の高い球を投げていてもなかなか勝ちきれない。梅野が加入すれば正捕手の石伊雄太と違った配球で能力を引き出せる可能性があります。広島も捕手が補強ポイントです。今年は持丸泰輝が主戦捕手を務めていますが、守備の面でまだまだ技術を磨く必要がある。新井貴浩監督、藤井彰人ヘッドコーチは現役時代に阪神で梅野とプレーしており、力を熟知しているはず。チームにプラスアルファをもたらせる存在です。また、長年在籍した阪神の選手たちの特徴を熟知していることも大きな強みになる。『打倒・阪神』の観点からも獲得を検討する価値が十分にあるでしょう」
近年は正捕手を固定せず、投手との相性や相手打線との兼ね合いで複数の捕手を使い分ける球団が増えている。来季からセ・リーグも指名打者制が導入されて各球団の得点力が上がることが予想される中、捕手のリードの重要度がさらに高まることも加味する必要がある。梅野は今オフに野球人生の岐路で、どのような決断を下すか。
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