苦しむ中日に復活の芽はあるか“黄金期”を知る荒木雅博氏が握る「フロント改革」の行方
中日の低迷は、単なる戦力不足だけで片づけられるものではない。
開幕から5連敗を喫し、4月中旬にも6連敗。5月26日に始まったセ・パ交流戦では4連勝と好スタートを切ったものの、そこから再び失速し、5月終了時点でセ・リーグ最下位に沈んでいる。開幕前にはAクラス入りを予想する評論家も少なくなかっただけに、ファンの失望も大きいのではないだろうか。【西尾典文/野球ライター】
【写真】セ・パ交流戦では4連勝も…低迷が続く中日ドラゴンズの面々
采配にも疑問の声
投手陣の誤算、主力野手の離脱、采配への疑問。苦戦の理由はいくつもある。
大きな誤算となっているのが投手陣だ。ベテランの大野雄大と柳裕也、2年目の金丸夢斗は結果を残しているが、本来エース格である高橋宏斗は開幕から不安定な投球が続き、1勝6敗と大きく負け越している。6月1日には再調整のため、一軍登録を抹消された。
リリーフ陣も苦しい。抑えの松山晋也、セットアッパーの清水達也がそろって故障で出遅れ、開幕戦で抑えを任された新外国人のアブレウも、いきなり腰を痛めて戦線を離脱した。松山は復帰後、抑えとして安定した投球を見せているが、清水は4試合に登板して3試合で失点を喫し、自責点も2試合で記録。再び二軍調整となっている。
4月12日に日本ハムから金銭トレードで獲得した杉浦稔大も、11試合に登板して防御率は6点台と期待に応えられていない。5月20日の阪神戦では7点のリードを守り切れず、大逆転負けを喫した。今シーズンの苦しさを象徴する試合だったと言えるだろう。
一方の野手陣は、今年からバンテリンドームにホームランウイングが設けられたこともあり、チーム本塁打数は5月終了時点でリーグ3位。以前ほど長打力不足に陥っているわけではない。しかし、センターのレギュラーである岡林勇希、昨年見事な復活を遂げた上林誠知の主力2人がそろって故障離脱となり、苦戦している投手陣をカバーし切れていないのが現状だ。
今年から指揮を執る井上一樹監督の采配についても、疑問の声は少なくない。7点差を逆転された試合など、継投に関しては投手コーチの責任もあるが、野手起用にも不可解な場面が目立つのは確かだ。
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