高市首相が「憲法9条改正」を明言しないワケ 自民党幹部は「当面は“取り組んでいる感”でごまかすしかない」

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“取り組んでいる感”

 自民党の閣僚経験者は首相が9条改正を明言しない背景を次のように推し量る。

「安倍さんは公明党との協議で9条1項と2項を維持し、さらに3項を加えて自衛隊の存在を明文化する“加憲”案をひねり出した。高市さんにそんな深謀遠慮は期待できないし、そもそも彼女は根っからの9条抜本改正派だ。本音では維新案に乗りたいんだろう」

 野党を見渡せば、国民民主党と参政党は参院の合区解消に前向きの立場を取る。首相が9条の改正にこだわり続けなければ、参院でも3分の2の賛成を得る可能性は残されている。一部には、合区解消と緊急事態条項を先行させるとの報道も。

「首相には9条改正の難しさを予想以上と考えているフシも。ただ、保守系岩盤支持層をつなぎ止めるには安易な棚上げはご法度で、当面は各論に踏み込まず“取り組んでいる感”でごまかすしかない」(自民党幹部)

 次回の総裁選まで1年余り。それまで高市首相が越えるべきハードルは高い。

週刊新潮 2026年5月21日号掲載

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