高市総理を支える「国力研究会」 その誕生の舞台裏に見える「麻生太郎」の影
発起人リストに滲む「麻生色」
「高市支持」を前面に出して排他的な組織にすれば、参加者は集まりにくい。参加自由な勉強会という形にすることで、別の派閥のドンである麻生氏も関わりやすくなる。派閥よりも大きな「主流派」的な組織を作る――そういう構想だったようだ。これは麻生氏にとっても、党内での影響力を高める好機となる。
だからこそ、「幅広く」という意識で発起人も多様な顔ぶれを集めた。しかし実際は、“麻生色”が強く滲み出る形になった。麻生氏と折り合いの悪い林芳正氏、武田良太氏は排除され、木原誠二氏も同様だった。岸田文雄元首相については、麻生氏が嫌いというわけではないものの、自民党内の総理経験者として最も影響力があるのは麻生氏自身だと示すために、発起人には声がかからなかったとみられている。
一方で、小泉進次郎氏や小林鷹之氏は発起人に名を連ねている。林氏たちが外れてこのメンバーが入っているという点だけでも、この組織が高市総理の意向よりも"麻生色"が強いことは明らかだろう。
また、議連が目指す政策的な方向性は不透明だ。「こういう政策を勉強しましょう」という指針はなく、あるのは「高市政権を支える」という軸だけ。初回はジョージ・グラス駐日米国大使を呼ぶ予定というが、2回目以降について明確なビジョンはない。高市総理周辺からも「こんなの続くのかね」「一体何のためにやってんだろう」という冷めた声が出ており、「名前を入れないと変だから、入会だけはするよ」という議員も少なくない。
現段階では、自民党議員の半数以上がこの議連に加わるとみられているが、逆にそうなれば、組織の結束力は弱まっていくだろう。
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「国力研究会」立ち上げの真の狙いとは――。新潮QUEでは、【麻生氏と高市総理それぞれの思惑、そして「永久主流派体制」構想の全貌】として、政治ジャーナリスト・青山和弘氏による深読み解説をお届けしています。
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