阿部監督「スワローズの若手を見習ってほしい」発言に広がる波紋 OBからは「自身も池山監督を見習うべきでは」との指摘が 「ヤクルトとはベンチの雰囲気がまったく違う」

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 プロ野球は序盤戦の山場とも言えるGWの日程が終了した。セ・リーグでは、3位からの浮上を狙った巨人が9連戦を3勝6敗で終え、期間中、リーグ唯一の負け越しを喫するなど、波に乗り切れない。その中で話題となったのが、ヤクルト3連戦での阿部慎之助監督の発言である。「スワローズの若い選手を見習うところもあるなって感じましたね」――。この発言にファンばかりではなく、OBからも「選手に責任を押し付けるのではなく、監督自身も池山監督を見習うべきでは」と指摘する声が上がっている。

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得点圏で打てること

 5月4~6日、巨人は快進撃を続けるヤクルトを本拠地・東京ドームに迎えた。上位を叩くまたとないチャンスだったが、1勝2敗と負け越し。波紋を呼んだ発言は1-5で敗れた4日の初戦後に飛び出した。

 4日の試合では今季初登板となった先発の戸郷翔征が5回5失点と精彩を欠き、打線もヤクルトを上回る7安打で再三好機を作ったがあと1本が出ずに1得点で終わった。複数のメディア報道によると、阿部監督は試合後の取材で「スワローズの若い選手を見習うところもあるなって感じましたね」と、自軍の選手に苦言を呈し、具体的に見習ってほしい点を問われると、「得点圏で打てること」と即答。「しっかり準備ができている。うちのバッターを見ていて、どっちつかずみたいな。ファーストストライクからスイングをかけていけられなかったとか見受けられたのでそういうところは見習ってほしい」と語ったという。

能力は巨人の若手が上

 この試合に限って言えば、ヤクルトは少ないチャンスをきっちりモノにした。3回1死一、二塁の好機で鈴木叶がプロ初アーチとなる先制の左越え3ラン、5回は鈴木、内山壮真の連続適時打で突き放した。ただ、ヤクルト関係者は明かす。

「能力の高さで言えば、巨人の若手の方が上でしょう。佐々木俊輔、中山礼都、増田陸はスタメンで使い続ける価値のある選手です。一方でヤクルトは、規定打席到達者で打率が2割7分を超えている選手は1人もいません。犠打をしない野球が話題になっていますが、好機をつぶすケースが珍しくない。実際に強攻策が裏目に出て試合の流れを手放した時もありました」

選手の顔がこわばっている

 若手が躍動しているから白星を積み重ねているという見方では、強さの本質を見抜けないとの指摘だ。むしろ、スポーツ紙記者は両軍のチーム全体を取り巻く空気の違いを指摘する。

「ヤクルトはベンチから『3球振って帰ってこい!』とゲキが飛びます。好機で初球を打って凡打に倒れても池山監督が責めることはない。犠打をしない戦術もブレないので、選手たちに迷いがありません。一方で巨人はチャンスの場面で打席に立つ選手の顔がこわばっている。結果を出さなければいけないという重圧から積極性を失い、甘い球に手が出ない。得点圏での勝負強さでヤクルトを見習うべきと阿部監督は指摘していますが、その前に池山監督が我慢強く選手を起用していることや立ち振る舞いを見習うべきでしょう」

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