「今年は違う」はずだったが…井上中日が開幕ダッシュに失敗した“根本的問題”
中日はなぜここまで躓いているのか……。開幕から5連敗と苦しいスタートを切ったが、シーズン前の評価を振り返れば、この結果は決して予想されたものではない。阪神に次ぐ存在としてAクラス入りを推す声は多く、戦力的に上位進出の条件は揃っていたはずだった。実際、その大きな要因と見られていたのが戦力の底上げと、他球団の戦力ダウンだ。球界OBの一人はこう話す。【西尾典文/野球ライター】
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磐石だったはずのリリーフ陣が
「巨人は岡本和真、DeNAはジャクソン、ケイ、バウアーの外国人投手3人、ヤクルトは村上宗隆と、セ・リーグはオフに主力が抜けたチームが非常に多い。中日はそんな中で主力の退団がなく、ドラフトでは即戦力が期待できる2人の投手を獲得しました。高橋宏斗や金丸夢斗は昨年より成績を伸ばすことが期待できる。相対的に見れば、リーグの中でのチーム力は昨年より上がっていることは間違いないでしょう」
しかし、その中日は開幕から5連敗といきなり躓く。ようやく4月2日の巨人戦でベテランの大野雄大が完投勝利を挙げてシーズン初白星を手にし、翌日のヤクルト戦では柳裕也が完封して2連勝としたものの、その後はヤクルトに連敗。開幕から3カードを終えてDeNAと並ぶ2勝7敗で最下位に沈んでいる(4月6日現在)。
大きな要因の一つがリリーフ陣だ。抑えの松山晋也、セットアッパーの清水達也、左の中継ぎである斎藤綱紀が故障で開幕から揃って不在となっていた(斎藤は4月5日に一軍登録)。開幕戦では松山に代わって抑えを任されたアブレウが4点差を守れず追いつかれ、延長の末に敗戦。翌日の試合では8回に登板したルーキーの牧野憲伸が決勝点を献上している。
さらに4月5日のヤクルト戦では、6回まで5点をリードしながら7回に先発の高橋宏斗が崩れ、この日復帰した斎藤が後を受けたものの、ワンアウトも取れずに逆転を許した。盤石だったリリーフ陣がチームの強みだった。その強みが機能していない現状は、大きな誤算だ。
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