宝塚に久々“吉報” 元トップ「望海風斗」の勢いが止まらない
宝塚歌劇団で明るみに出た、上級生によるイジメや過重労働を理由にした団員女性の自死から3年半……。傷ついた名門にとって久々の朗報が注目を集めている。
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初の読売演劇大賞
「5年前に退団し、舞台を中心に女優として活躍する元雪組トップスターの望海風斗(のぞみふうと・42)の快挙です。文化庁が主催する芸術選奨の文部科学大臣新人賞を受賞したほか、読売新聞社主催の読売演劇大賞で最優秀女優賞に加えて、大賞にも選ばれました」
と言うのは芸能デスク。芸術選奨は毎年、それぞれの芸術分野で優れた業績を挙げたと認められる人物を表彰するもの。望海が手にした文部科学大臣新人賞は、新たな分野を開拓した者が対象とされる。一方の読売演劇大賞は、前年の1月から12月までに上演された国内演劇を対象に、作品賞、男優賞、女優賞、演出家賞、スタッフ賞という5部門の最優秀賞受賞者から一人(一部門)が選ばれる。
「宝塚OGが芸術選奨を受賞するのは、1989年の有馬稲子(93)と、2004年の麻実れい(76)以来、3人目。読売演劇大賞での大賞受賞は望海が初めてです」
二つの賞が評価の対象とした作品は“20世紀最高のソプラノ歌手”と評されたマリア・カラスの姿を描いたほぼ一人芝居の「マスタークラス」と、19世紀のハプスブルク帝国最後の皇后の生涯を映し出すミュージカル「エリザべート」。ここで望海は主人公のエリザベートを演じている。
「いずれの賞でも、持ち前の演技力と歌唱力が高く評価されました。“2冠”を得た読売演劇大賞の贈賞式で望海は“まさか自分が頂くなんて思っていなかったので本当に驚いています。(『マスタークラス』は)私の人生の師匠となった作品です”と涙声で喜びを語っていました」
その後に開かれた祝賀会では、望海が「エリザベート」で歌った劇中歌「私だけに」を披露する一幕も。
「すぐに会場の空気は一変。出席者は会話や食事の手を止め、歌い終わると、会場全体から大きな拍手と歓声が沸き起こりました」
平成から令和期を代表
内外にヅカOGの実力を認めさせた望海は、神奈川県横浜市の出身で高校卒業後に宝塚音楽学校に入学。03年に初舞台を踏むと、17年に雪組のトップスターの座を射止めた。
「同期の明日海(あすみ)りお(40)が、3年早い14年に花組トップに就任しており、望海は遅咲きな方でした。ところがトップに就いてからは歌唱力に磨きがかかり、その実力は“歌劇団随一”と評されるまでに成長を遂げた。名実共に“平成から令和期を代表するトップスター”として、多くのヅカファンの支持を集めたのです」
雪組トップの在任はわずか3年半。21年に退団すると、大手芸能事務所のワタナベエンターテインメントに所属して現在に至る。
芸能関係者が解説する。
「ワタナベ~は、昭和期に自社でテレビ番組の企画から制作まで担い、業界で“ナベプロ”と呼ばれた渡辺プロダクションがルーツです。社長を務める渡辺ミキ氏(65)はナベプロ創業者の渡辺晋(故人)と、その妻でいまもナベプロ名誉会長を務める美佐氏(97)の長女。舞台女優だったせいか舞台製作に熱心なことで知られ、とくに望海の資質を高く買っています。『マスタークラス』への主演も、彼女がお膳立てしたとか」
勢いに乗る望海は、88年に公開されたスペインのラブコメ映画「神経衰弱ぎりぎりの女たち」をミュージカル化した舞台への主演を今年6月に控える。米ブロードウェイでも上演された名作だけに、今後の活躍は“古巣”のイメージ回復に一役買うかもしれない。








