2浪の末「東京藝大合格」…乃木坂46新センターの「異端すぎる」経歴 坂道シリーズ最高レベル「7987倍」を勝ち抜いた23歳

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昨年は初の個展

 彼女の創作意欲は、昨年11月から12月に開催の初めての個展「Wings:あひるの夢」でも結実した。ブログでつづってきたことをモチーフに、様々なアートの技法を通じて、乃木坂46にかける思いを作品に昇華させた。チケットは前売りから異例の完売となり、涙をのんだファンも少なくなかった。

 芸術とアイドル、両方を追求する二刀流ぶりをファンに示すことで、自分への責任感と強みにもしているようでもある。CM出演も続き、昨年の「サムライマック」CMでは「二兎を追ってもいいじゃないか。」篇とのタイトルで堺雅人と共演し、二つに分かれた道の前で堺から「二兎追う者は一兎をも得ず、そんな常識、君が壊しちゃえばいいじゃないか!」と声をかけられる。明らかに池田の経歴にフィーチャーしていないとできないCMだった。

 SNSの活用にも敏感で、インスタグラムで漫画『チェンソーマン』に登場するレゼのコスプレをして踊った動画を投稿したところこれが大拡散、いわゆるバズりを引き起こした。

 機転のよさが活きるトーク力は、テレビ番組でも発揮される。TBS系「サンデージャポン」の2月15日放送回では、先の衆議院議員総選挙で躍進した「チームみらい」の安野貴博党首に「今回の総選挙で政局に影響力を持つ立場になったと思われますが、どこかの政党と組んだりといった展望は?」と質問。「与野党問わず、積極的に」と答える安野氏に「可能なんですか?」と再び聞き、「参院で私1議席でも超党派の勉強会などでやってみて、やろうと思えばできるかなという感触はある」という答えを引き出した。

 テレビ、SNS、ライブ、ファンに向けての文章や作品と、どの局面でも求められることに着実に応えられる資質があり、それは現役藝大生あるいは乃木坂46の看板に安住しないガッツの持ち主であることを示している。こうした弛まぬ努力の末に、加入から5年目にして、憧れの存在である西野七瀬も務めた表題曲センターの座を掴んだ。

 もちろんここまでに至るには、進学を後押しし今でもサポートしている事務所やスタッフの寛容さも忘れる訳にはいかない。ほかにも大学生活と芸能活動を両立しているメンバーは坂道に少なくなく、当人の人生・アイドル卒業後のキャリアのために学業も支える姿勢が、運営サイドに一貫している。アイドルとして「二兎を追う」のがプラスになるのは池田だけでなく、むしろそれが当たり前の時代がやってくるかもしれない。

 音楽、芝居、モデル、笑いにトーク、エッセイ……と何にでも挑戦する池田が今後、どんな活躍を見せてくれるのか。アイドルという職業の可能性を、身をもって示してくれるチャレンジャーでもある。

大宮高史
エンタメでは演劇・ドラマ・アイドル・映画・音楽にまつわるインタビューやコラムを執筆。そのほか、交通・建築など街ネタも専門分野。

デイリー新潮編集部

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