「ポケモンカード」が大暴落で相次ぐ“カードショップ”の閉店…大量の「偽カード」が出回るようになった納得の理由とは?
悪貨が良貨を駆逐している
カードショップの店員を悩ませているのは、カードの偽物の存在である。一時期、「ポケモンカード」は相次いで偽物が発見され、大手のショップが買い取りを停止する騒動になった。年々、偽物のクオリティが上がって鑑定が難しくなっており、偽物を大量に掴まされて巨額の損失を被る店も出てきているという。
「カードは通貨でもなく株券でもありません。紙幣のような、特別な偽造防止対策が施されているわけもありません。あくまでも玩具なので、いわゆる現物資産と見なされる商材のなかでも、もっとも簡単に偽造ができるものの一つだと思います。第三者の鑑定機関のケースに入っていれば本物と考えて店も買い取っていましたが、そのケースの偽物まで出現してしまった。
趣味で始めた人は知識の更新が追い付かないため、真贋鑑定なんてろくにできませんし、大手のショップでも贋作師とのいたちごっこになっている。レアカードの偽物を買ってしまった場合は、1枚で数十万円~数百万円のマイナス。1枚売るだけで大きな利益が見込めるレアカードほど怖くて仕入れができず、薄利多売に陥ってしまっているのもカードショップの苦境の原因です」(カードショップ店主)
鑑定方法も進化しているというが、偽物のクオリティの向上も著しい“悪貨が良貨を駆逐する”現象が実際に起こってしまっているのが現状のようだ。
子供が手に取れる価格になってきた
一方で、歓迎すべき傾向もあると、カードショップの店主が言う。
「最近の“シールブーム”の陰になって目立たなくなったように、カードは大幅に注目度が下がっているので、ようやく子供が手に取れるような現実的な価格になりました。5万円以上で取り引きされていたレアカードが、5000円前後で買えることもあります。お小遣いをやりくりすれば、憧れのレアカードを手にできるようになっているんですよ。
ポケモンカードの発売日にカードショップに行列ができることも少なくなり、一般的な玩具店でも手に入りやすくなってきました。本来のターゲット層である子供が遊べるゲームになってきた点は、歓迎すべきことだと思います。ちなみに、カードを転売して荒稼ぎした転売屋は、今ではシールに狙いを定めて転売を繰り返しているようです」
ブームの際に開店し、富裕層や投機目的の客を狙ったカードショップは運営資金の調達に苦しんでいる。対して、昔からカードを扱ってきた店は、ブームが落ち着いた今の状態を健全と捉えているようだ。そう考えると、ブームの真っ只中にあるシールも、早く元の状態に戻ってくれることを願わずにはいられないが……。
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