「ドッヂボールじゃあるまいし、もはや野球じゃ…」 “藤浪先発起用”はDeNAの高等戦術だったのか
藤浪晋太郎が“キーマン”に?
藤浪晋太郎(31)が、セ・リーグAクラス争いのキーマンになるかもしれない。
NPB最速162キロを誇る藤浪は、米国で165キロをマークし速球に磨きがかかった。ただ、制球難は相変わらず。帰国して2軍戦に登板した際も、四死球を乱発する姿が見受けられた。
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しかし、いや“だからこそ”かもしれないが、そんな藤浪をDeNAは1軍に昇格させ、8月17日の中日戦に先発させた。
藤浪が投じた剛速球のすっぽ抜けを避けることは、とりわけ右打者には至難とされる。当たりどころが悪ければ負傷退場ひいては長期離脱となりかねない。
「ケガ人は出したくない」と宣った中日の井上一樹監督は、主軸を担う細川成也ら右打者をスタメンから外し、9人全員を左打者で固めた。“打てる打者”より“ぶつけられにくい打者”を起用したのだ。
「ドッヂボールじゃあるまいし。もはや野球じゃありませんね」
と、スポーツ紙デスクが苦笑する。
本人は「好きなだけ嫌がってください」
結果は、藤浪も投げやすかったようで、5回1失点と上々の出来。勝利投手にこそなれなかったが、チームの勝利に貢献した。
「中日の作戦について記者に問われた藤浪は、『勝手に嫌がってくれる分には、好きなだけ嫌がってくださいという感じです』と、挑発ともとれるコメントを発していました」
井上監督も「ベストオーダーで臨めない」ことを認めていた。もしや、DeNAの“藤浪先発起用”は、中日の戦力ダウンを狙った高等戦術だったのか。
セは8月28日現在、阪神が首位を独走し、ヤクルトは最下位が濃厚。だが、2位巨人から5位中日までは4ゲーム差以内にひしめき、CS進出を懸けた熾烈(しれつ)なAクラス争いを繰り広げている。
藤浪が先発する試合は、
「阪神やヤクルトなら左を並べて捨て試合にしてもいいですが、他球団はそうもいかない。“明日はわが身”と戦々恐々です」
調整のため1軍登録を抹消されている藤浪は31日に昇格が可能となる。
その日の対戦相手はまたも中日。どうする井上監督。



