入社一年目でホームレスを直撃 マツコら“クセ強”出演者に鍛えられた「5時に夢中!」

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田野辺実鈴アナ・インタビュー第3回

 2005年からTOKYO MXでアナウンサー兼記者として働き始めた田野辺実鈴(42)。新米時代は、事件現場の取材や企画取材、路上生活者を直撃するなど、記者として精力的に活動した。4年目には同局の看板番組「5時に夢中!」でアシスタントも担当。マツコ・デラックスらクセが強い出演者らとのやりとりが話題になった。(全5回の第3回)

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――TOKYO MXに入社され、最初はどのようなことをしたのでしょうか。

「入社して最初の一年目は報道部の遊軍記者でした。事件も事故も選挙も一通り担当しました。その後もずっと記者をやっていました」

――事件取材など、大変だったかと思います。

「そうですね。当時はまだFAXで原稿を送ったりしていました。1日に2、3件は取材して、原稿を書いて送って、あとは特集リポートも出さなければいけませんでした。月に1、2本ノルマがあり、自分で企画を出していました」

――印象に残っている取材はありますか。

「路上生活者の方の取材ですね。いきなり『担当』と言われて、『どうしよう……』と思いました。入社一年目で、『何やっていいかわかんないんですけど』って言ったら、『自分で考えろ』って言われてしまって……」

――それは大変ですね。

「とりあえず、路上生活者の声がないと成り立たないと思って、新宿の公園とか駅前に行って、話しかけたんです。カメラを持って、『撮らせていただいていいですか?』って」

――どのような話を聞かれたのですか。

「『どうしてホームレスになったんですか?』と聞くと、『うっかりなっちゃった』という話が多くて、驚きましたね。息子さんの保証人になって騙されてしまったり、病気で働けなくなって新しい就職先がなかったり……普通にありえることばかりで、考えさせられましたね」

――取材はスムーズでしたか。

「取材拒否されることが多かったですね。でも、一年目でやるしかなかったし、試されているなとも思ったので、頑張りました。一度、話を聞くと、放っておけない気持ちも湧いてきて、さらに取材していました。例えば、『ビッグイシュー日本版』(ホームレスの社会的自立を応援する雑誌)を売ってお金を貯めて、借り上げアパートに住んでいる方がいらっしゃったんですが、その借り上げアパートの問題点について、都庁に話を聞きに行ったりもしました」

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