職人が引き抜かれ、技術は盗まれる…“モノつくり大国”衰退の理由 中小零細企業はいかに収奪され続けてきたか

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 昨今、急加速する日本のものづくりの衰退は、ひとえに大手メーカーによる「30年前の技術へのおごり」、そして「現場のブルーカラーを大事にしてこなかったツケ」――。

 前回は、日本を代表する自動車メーカー「日産」の工場閉鎖の報道をもとに、大手メーカーの不振が下請け工場にどのような影響を与えるのか、筆者が経営していた工場を例に紹介した。2000年代に起きた派遣法の改正や、大手企業による海外移転は、自動車製造に携わる88万人に影響を及ぼし、独自の技術を有していた多くの町工場を廃業に追い込んだ。...

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