長嶋茂雄さん 2年前に「財団法人」を設立していた 専門家は「財産の散逸防止、相続税対策にもなる」
6月3日、長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督が肺炎で死去した。享年89。ミスター・プロ野球と言われた戦後最大のスーパースターの1人である。
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長嶋氏が2004年に脳梗塞で倒れ、その後、長いリハビリ生活を送っていたのは周知の通り。2022年には脳出血で倒れて入院し、以来、病院での生活を続けていた。時折、東京ドームで巨人戦を観戦したり、チームを激励したりするなど元気な姿を見せていたが、一方で、一昨年には、人知れず財団法人を設立していた。「週刊新潮」では昨年、その動きを報じている。当時の記事を再録し、長嶋氏の晩年の姿を辿ってみよう。
(以下は「週刊新潮」2024年4月11号記事の再録です。日付や年齢、肩書などは当時のままです)
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長嶋氏の現在の“住まい”が、港区内の大学病院であるのは知られたところ。
2022年9月、自宅で転倒した際に脳出血を起こし、救急車で搬送された。以来1年半入院したままであるが、その間、東京ドームのイベントに現れたり、時折、メディアのインタビューに答えたりしている。
外に出ることは結構ある
長嶋家の関係者によれば、
「田園調布の自宅に戻ることは可能ですが、戻っても一人暮らしですから、むしろ24時間看護師がいる病院の方が安心。実際、食事に行ったり、知り合いと会ったりなど、外に出ることは結構ありますよ」
同氏の動向をウォッチし続ける、元スポーツニッポン記者でスポーツジャーナリストの吉見健明氏も言う。
「病院には毎朝、運転手が訪れて夕方近くまで滞在し、お世話をしています。土日には泊まることもあるようですね。20年前に脳梗塞で倒れた時から担当している理学療法士も、週に1、2度は訪れていますから、院内でリハビリもきちんと行っているんでしょう」
件の財団が設立されたのは、そんな入院生活の最中である2023年5月16日のことだった。
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