よその人にはどうでもいい「浦和VS大宮」の因縁がトレカに なんでこんなに熱くなる

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さいたま市は冷や冷や?

 2001年5月に合併し、まもなく四半世紀を迎えようとしているさいたま市。だが市役所などでは、浦和と大宮の“争い”をなかったことにしようとする空気が感じられるという。こうした風潮に中島社長は異を唱える。

「浦和と大宮のライバル関係も、さいたま市の大切な魅力の一つ。だから地元の人に話を聞くと、いろんなエピソードが出てくるんです。そういう文化を風化させたくない。ライバル関係を気軽に言えなくなると陰湿にもなってしまいかねない。他県にも同じような構図ってありますよね」

 長野県の長野市と松本市、静岡県の静岡市と浜松市など、県内のライバル関係は珍しくない。とはいえ、同じ自治体の中で火花を散らす構図は稀だろう。それを文化として語り継ごうとするのは一つの知恵と言えるかもしれない。

マニアックさに拍車も?

 好評を得て、早くも追加パックの発売を模索している。

「政治がらみの話や、サポーターが熱くなりすぎるサッカーチームなど、ホントにイジっちゃいけないところ、イジっても笑えない部分は避けつつ、地元の有名なおじさんやもっとディープなネタをカード化したい。それと、同じくさいたま市となった旧与野市や旧岩槻市の扱いはどうするか、など考えています。まだ時期は決まっていませんが、まずはスターターパックでの世界大会を開催しようと考えています」

 地味な印象を持たれがちな埼玉県に、こんなどうでもいい争いがある。カードゲームの世界大会で雌雄を決することもアリなのかもしれない。

デイリー新潮編集部

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