巨人「秋広優人」電撃トレードで再燃した阿部監督との“本当の仲” 実際は「泣いて馬謖を斬る心境だったのでは…」
12日午後、巨人ファンを騒然とさせるトレードが突然発表された。巨人は秋広優人(22)と大江竜聖(26)、ソフトバンクはリチャード(25)という2対1のトレードである。巨人関係者からは将来の4番を嘱望されていた秋広の退団を惜しむとともに、「岡本和真の長期離脱は完全に想定外だった」「坂本勇人がもう少し奮起してくれていれば」といった声が漏れ出ている。
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やむにやまれぬ決断だった
「捕手の小林誠司あたりはいつ出されても不思議ではないと思っていましたが、秋広は完全にノーマークでした。ただ蓋を開けてみれば、納得できる話。秋広本人にとっても良かったのはないでしょうか」
こう語るのはスポーツ紙デスクだ。秋広放出は、主砲・岡本和真のケガによる長期離脱に頭を悩ませていた巨人にとって、やむにやまれぬ決断だったというのだ。
「岡本は左肘靭帯損傷という重傷を負っているのでシーズン終盤まで帰ってこられません。しかも、来季メジャー挑戦することもほぼ確定しており、今のうちに穴を埋めなくてはならない状態。しかし、代わりになる選手がチーム内に見当たらないのです。開幕時に3塁レギュラーとして期待されていた中山礼都も結局、鳴かず飛ばずで2軍調整中。秋広も5月3日、ようやく1軍に上がれたものの5試合で7打数1安打。仕方なく長打の期待できる内野手を外から獲得せざるを得なかった」(スポーツ紙デスク)
一方、ソフトバンクも近藤健介、柳田悠岐、正木智也など主力選手が次々と故障で離脱する緊急事態に陥っていた。両者の思惑が一致したというのである。
“泣いて馬謖を斬る”心境だった
「リチャードは1軍での活躍はないものの、ウエスタン・リーグで5年連続本塁打王、3年連続で4度の打点王に輝くなど潜在能力はかなりある。一方の秋広も2年前はクリーンナップとして定着し、10本塁打を放つなど活躍していた選手です。2人ともまだ若いし、今の球団状況と歯車が噛み合っていなかっただけで、環境が変われば一皮剥ける可能性がある。今月8日、阿部・小久保両監督はオールスター戦の記者会見に2人で出席していますが、おそらくその時にはすでに話し合いは進められていたのでしょう」(同)
秋広は阿部慎之助監督から嫌われているから放出されたのではないか、との報道も飛び交っているが、ある球団関係者は「それはない」と否定する。
「阿部さんは2軍監督時代から、つきっきりで指導するなど秋広にすごく目をかけていた。阿部さんは気に入っている選手ほど“かわいがり”をして、きつく当たるところがあるので誤解されるが、実際は“泣いて馬謖を斬る”心境だったと思います。秋広は退団後の囲み取材で、阿部さんから『いじってくれる人いなくなるから寂しいと思うけど』と言われたと明かしていましたが、本人も阿部さんの親心を誰よりもわかっていたのでしょう」(球団関係者)
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