「1回のライブでスパチャ100万円超も」 玉木雄一郎氏が「政治家YouTuber」の覇者になれた理由 年間推定収益は驚愕の金額

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視聴者から疑義を持たれる動画も

 政治家YouTuberとして押しも押されもせぬ人気を持つ玉木氏だが、中には視聴者から疑義を持たれる動画もある。

 陰謀論に詳しいライター、黒猫ドラネコ氏が言う。

「玉木氏が『ママエンジェルス』なる、オーガニック給食を推進する団体の方に話を聞く動画です。ありがちな消費者団体に思えますが、かねてより世間の常識からズレた極端な自然派に傾倒しているとして有名でした」

 出演した女性が主催したイベントの告知を試しにのぞくと「地球のアセンションと共にご自身を次元上昇させましょう!」などと“極端な”文章が記されていた。

「少し調べれば、その団体が周りからどう評価されているかは分かります。出演前にチェックはなかったのでしょうか。玉木氏が彼女らの主張全てに賛同しているわけではないと思いますが、政党の党首が運営する『たまきチャンネル』で無批判に取り上げれば“お墨付き”を与えてしまったも同然です」(同)

「精査された内容ばかりでないことに要注意」

 JX通信社代表取締役の米重克洋氏は、政治系チャンネルを見る側も“一歩引く”ことが重要だと説く。

「総務省の調査では、YouTubeなどのSNSが持つ“お薦め機能”を知っているという人の割合が、日本では国際的な基準より少ないという結果でした。玉木氏にとっては有利に働いたこの仕組みですが、ともすれば偏った政治的主張の動画ばかりを見ることになりかねません。テレビと違い、精査された内容ばかりでないことも、併せて覚えておくべきです」

 玉木氏が成功した以上、7月の参院選でも各候補者がYouTubeに力を入れるだろう。投票前には冷静な目で見守る必要がある。

 前編【なぜ玉木雄一郎氏は「政治家YouTuber」で一人勝ちできた? 「アンチがファンに転向するケースも」】では、初期には迷走気味だった玉木氏のYouTubeが大躍進を遂げた理由について紹介している。

週刊新潮 2025年5月1・8日号掲載

特集「永田町で一人勝ち 登録者数60万人 YouTuber『玉木雄一郎』の研究」より

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