“2人合わせて100歳”のM1チャンピオン「錦鯉」が明かすコンビ愛 「最近、改めて隆の大切さに気付きました」「もっと早く気付くべきだよ(笑)」

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変装に工夫を

 芸人にとって「売れること」は大きな夢だ。仕事も忙しくなり、それに比例して世間の注目度も高まる。テレビ出演はもちろん、あらゆることにチャレンジできる場が提供されそうだが、逆に売れたことで止めたことはないのか?

「そうですねぇ……そうだ! 歩きながら鼻くそをほじるのを止めました。誰が見ているか分かりませんからね。あと、電車の中でオナラをするのも止めました。どちらも、今までぜんぜん気にしなかったんですけど」(長谷川)

「今ごろ止めたの? それってただの困った人だぞ」(渡辺)

 長谷川は、普段着でマスクに帽子をかぶって街中を歩いていても、必ず何度か「錦鯉さんですよね?」と声をかけられるという。マスクに帽子ならかなり顔は隠れているはずだが、目力があるからか、あるいはスターのオーラが滲み出ているのか……。

「歩き方がバカっぽいんですよ。ヘンな動きをするので、それですぐにバレるんです」(渡辺)

 新婚生活も始まり、夫婦で外出することもあるだろう。これからはプライベートの時間も大切になってくる。対策はどうするのか?

「そうなんですよ、だからもう少しうまく変装しようと思って。サングラスとカツラがいいんじゃないかと思っているんです。(錦鯉の長谷川が)まさか髪の毛があるとは思わないでしょう?」(長谷川)

「ああ、それはいいじゃん! どんなカツラにするの?」(渡辺)

「モヒカンとか」(長谷川)

「あんまり増えてねーよ!」(渡辺)

 とにかく仲のいい二人なのだが、人気者になった今、長谷川が意識してやっていることにも渡辺が絡んでいるという。

映画を観たい

「僕はいままで映画をちゃんと見てきていないんです。だからこれからは時間を作って、映画を観ようと思っています。隆が一番好きな映画は『グーニーズ』なんですけど、ようやくこの前、観ることができました。あと、2週間くらい前に高倉健さんの『鉄道員』を初めて観て、すごく感動しました。スター・ウォーズやハリー・ポッターのシリーズも観ていないし、名作映画をしっかり観たいです」(長谷川)

 映画を観ることで、既に観た人と会話が弾むのが何よりも嬉しいそうだ。ところで、前回でも紹介した、2021年刊行の錦鯉の著書『くすぶり中年の逆襲』(新潮社刊)には、長谷川による、こんな記述がある。

〈ボクは隆に結婚して欲しいと願っているよ。(略)相手を思いやり、いたわりの気持ちを抱くことは、人間として厚みが増すでしょう。あと、隆に対しても「お酒の飲み過ぎに注意して」と言ってくれる人がいなくなるんだよ。後輩は気を遣うし、ベテランになってくれば周りも細かいことまで言わなくなるし、唯一、厳しいことを言ってくれるのは奥さんだけでしょう〉

 先に結婚した長谷川だけに、いまとなっては十分、説得力のある言葉だが、当の本人はどうだろうか?

「いえいえ。今はやっと荷が下りたというか、大きな子供を奥さんに渡すことができたんで、安心しています。これからは、ちゃんと一人で生きていこうと思っています。信号を守って、まっとうな人生を歩まないとダメですよね(笑)」(渡辺)

 謙遜する渡辺だが、彼の座右の銘を前著から引くと、

〈若手のアンチであったり、カウンターであったりと、オッサンにはオッサンの存在意義があると思っています。困った時は原点へ帰れ――芸人生活で得た教訓ですが、ボクらにとっての原点は「漫才」です。これからも雅紀さんと二人でバカバカしい漫才を作り続けます〉

 当面、渡辺には長谷川と漫才を作ることが最優先のようだ。独演会に来てくれる観客と会うのが「今から本当に楽しみ」という二人。最後は二人でこう締めくくった。

「どーも、ありがとうございました」

(文中敬称略)

【第1回は「8年の遠距離恋愛を経てゴールインした『錦鯉・長谷川雅紀』 新婚生活で一番変わったのは『おしっこを座ってするようになった(笑)』」 初めて明かされる雅紀の新婚生活の意外な一面】

錦鯉
長谷川雅紀/1971年北海道生まれ。吉本興業札幌事務所1期。94年「まさまさきのり」でデビュー。解散後、「マッサジル」への改名を経て2012年、「錦鯉」結成。
渡辺 隆/1978年東京生まれ。東京NSC5期生。2001年「ガスマスク」でデビュー。解散後、「桜前線」を経て長谷川と「錦鯉」結成。

デイリー新潮編集部

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