選抜より盛り上がった「U-18日本代表合宿」 “甲子園未出場”のドラフト有望株に向けられるスカウト陣の熱い視線

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新たな“二刀流適合者”か!?

 最後に投手、野手の“二刀流”で目立ったのが、新井瑛太(滝川・投手兼外野手)だ。明石ボーイズ時代は、今回の合宿にも召集されていた福田拓翔(東海大相模・投手 ※コンディション不良で不参加)が注目を集めており、新井は決して目立つような選手ではなかったという。

 しかし、高校進学後に強肩を生かして、投手に挑戦すると150キロ近いスピードボールを投げ、打撃面も急成長を遂げている。紅白戦では前日に公式戦で100球以上を投げた影響で、少し力を抑え気味の投球に見えた。それでも145キロを超えるスピードを計測したスカウト陣のスピードガンもあったという。

 打撃についても、少し力みが目立ったものの、とらえた時の打球速度は際立っていた。昨年も柴田獅子(福岡大大濠→日本ハム1位)が投打両面で高い評価を得ただけに、新井も今後の活躍次第で上位候補となる可能性もありそうだ。

 今回、名前を挙げた5人はいずれも今年の選抜出場を逃した選手であり、今回の合宿がスカウト陣に対する大きなアピールとなったことは間違いない。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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