このまま眠らせるのはもったいない!他球団に移籍すれば活躍しそうな巨人やソフトバンクの“余剰戦力”の実名を公開

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投手陣が苦しい球団にとっては心惹かれる人材

 パ・リーグでは、ソフトバンクが“巨大戦力”と言われることが多く、実際現役ドラフトで他球団に移籍して花開いた選手も目立つ。今年は開幕から3連敗を喫し苦しいスタートとなったものの、それでも“余剰戦力”は相変わらず多いという印象が強い。

 今年も大津亮介、又吉克樹、浜口遥大ら実績のある投手が開幕一軍入りを逃して話題となっているが、他球団であれば、チャンスがありそうな選手としては、板東湧梧を挙げたい。

 2年目の2020年に一軍で初勝利をマークすると、翌年には中継ぎで44試合に登板して16ホールドをマーク。その後は先発として起用されることもあり、2023年には5勝をあげている。

 昨年は、調子を落として一軍昇格を果たせず、今年も開幕から二軍暮らしとなっている。だが、制球力の高さと多彩な変化球を生かした投球が持ち味で、先発とリリーフの両方をこなせる投手は魅力的だ。投手陣が苦しい球団にとっては心惹かれる人材である。

トレード終了期間まであと約4カ月

 パ・リーグでは、優勝候補の呼び声高い日本ハムも近年多くの補強を行っていることから、選手層が厚くなった。各ポジションで競争は激しくなり、その中でも出番が減っている捕手が、清水優心だ。

 プロ入り4年目の2017年からは一軍に定着し、2021年には自己最多となる100試合に出場。その後はFAで伏見寅威が加入したほか、田宮裕涼の成長もあって、出場試合が減少。昨年は一軍でわずか2安打に終わった。

 今年はマルティネス、郡司裕也に加えて、現役ドラフトで吉田賢吾が加入し、打撃を生かして、他のポジションで出場しながら、緊急時には捕手ができる選手が増えている。清水には“逆風”が吹いている。ただ、今年で29歳とまだ若く、経験が豊富な捕手は貴重。清水をトレードで獲得したい球団が出てくる可能性もありそうだ。

 今回は4人の名前を挙げたが、現役ドラフトによってブレイクした選手が多いことを見ても、環境次第で大きく変わる選手はまだまだいるはず。7月末のトレード終了期間まであと約4カ月も残されている。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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