「令和ロマン・高比良」はオンラインカジノ捜査の「ターゲットではなかった」 任意聴取スクープの毎日新聞に警視庁が「捜査妨害」と激怒

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「ターゲットは別にいた」

「任意で事情を聴いたのは事実ですが、どちらかといえば参考人的な立ち位置でした。警視庁が狙っているのは別の著名人だったようなのです。いま社会はオンラインカジノを巡って上を下への騒ぎですが、まだ誰も立件していません。警視庁としてはターゲットに据える著名人を書類送検し、一罰百戒的に広報するつもりだった」(警視庁関係者)

 ただ、高比良の報道が先行してしまったため、捜査が難航し出したと言うのだ。

「当然、こんな結果になるならば協力を得ようとしていた芸人たちも口をつぐんでしまいますよね」(同)

 それだけではなく、高比良の任意聴取をスクープした毎日新聞の記者に対し、捜査を担当する生活安全部幹部は憤慨し、出入り禁止処分まで科したという。

「毎日を追いかけた一部の社も類似した処分を受けたようです」(同)

 一方、某社の社会部デスクは「毎日の報道が悪いとは思わない」と擁護する。

「時効が成立している過去の罪であったとしても、誰もが知る著名人が任意で話を聴かれている話はニュースバリューがある。現に本人も過去の過ちを認めていますしね。ただ活動自粛に追い込まれるほどの話であったかどうかは微妙なところです。実際、5年くらい前までオンラインカジノは社会でグレーゾーンとして扱われていたところがあった」

“一罰百戒”はすでに達成された

 今になってテレビ各局でコメンテーターが急に違法性を訴え出しているが、

「『無料版』だったという理由で、オンラインカジノ側の片棒を担いでCMを垂れ流してきたテレビの方がよほど問題あるでしょう」(同)

 そしてこう続けるのである。

「皮肉なのは、警視庁が当初思い描いていた“一罰百戒”がすでに達成してしまったこと。まだ誰も立件していないというのに」(同)

 毎日新聞に出禁処分について質問状を送ったが、「取材の過程については回答いたしかねます」との回答だった。

 はたしてこの先、警視庁が狙う「真のターゲット」は立件されるのだろうか。

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デイリー新潮編集部

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