「不倫・略奪・禁断」がテーマかと思いきや、湿度の低い愛憎劇の「けむたい姉とずるい妹」 丁寧な心情描写にうなる

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 腹立たしいきょうだいの存在に日々心の中で唾を吐いている人は、意外と多い。親の差別やひいき、介護や遺産相続の問題、そもそも性格が正反対。そりゃ地獄さ。

 姉妹で仲が悪い作品といえば、トニ・コレット&キャメロン・ディアスの映画「イン・ハー・シューズ」、ニッチェの江上敬子&筧美和子の映画「犬猿」、松下奈緒&石原さとみのドラマ「ディア・シスター」を思い出すが、すべては姉妹が絆を深める結末で、やや疑念が残る。逆に、拒絶と絶縁しか匂わないのが「けむたい姉とずるい妹」である。...

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