セ・パ3人の監督を育てたPL恩師が語る「スパルタ指導」の真実 「OBが語るエピソードに憤りを禁じ得ない」

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 来季、甲子園常連だったPL学園野球部OBの監督が、セ・パ両リーグ合わせて3人になる。彼らの恩師が振り返る「あの時」の話。

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 楽天イーグルスの石井一久監督(50)が今季限りで退任し、後任には今江敏晃・1軍打撃コーチ(40)が昇格。これにより来季、中日ドラゴンズの立浪和義監督(54)、西武ライオンズ・松井稼頭央監督(48)と合わせて、PL野球部出身の監督が3人もそろうことになる。

 スポーツ紙記者が言う。

「1シーズンに同一高校出身の監督が3人在籍するのは、松山商OBが並んだ1959年以来、実に65年ぶりで、さすがはかつての名門校だと思いますね」

「“天才だ”と褒めた」

 PLといえば、甲子園での優勝は春夏合計7回、桑田清原の「KKコンビ」をはじめ、輩出したプロ野球選手の数は80名以上。球団監督に昇りつめたのは今江が5人目だ。

 部内いじめなどの問題で7年前から事実上廃部状態だが、球界では今なお豊富な人材が活躍している。

「桑田清原も成し得なかった春夏大会連覇の偉業を達成したのが、ちょうど彼らの2学年後輩にあたる立浪だったんですよ」

 そう振り返るのは、10年前まで同校の野球部監督だった河野有道氏(74)。

「当時私はコーチでした。立浪は、入部時点で打撃と守備のセンスで異彩を放っていた。しかも本人がこれまで打撃を“誰にも教わっていません”と言うので、“天才だ”と褒めました。彼自身は、桑田清原に憧憬の念を抱いていたように見えましたけどね」

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