井端ジャパン 初陣の26選手に巨人から3選手 阿部新監督は複雑な心境かもしれない

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井端ジャパンの戦い方は?

「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」(11月16~19日)に出場する新生・侍ジャパンのメンバー26人が発表された。井端弘和監督(48)は選んだ26人の選手について、「若い選手を中心に、今後の野球界を背負って立ってほしいという人選」と説明していた。

「侍ジャパンでは常連と言ってもいい、ソフトバンクから1人も選ばれませんでした。3月のWBCでは4選手が選ばれていましたが、大会の主旨を考えると、チームに若手が育っていないことが浮き彫りになりましたね」(スポーツ紙記者)

 選手数がもっとも多いのは、阪神と埼玉西武の各4人だった。代表チーム同様、監督が代わり、新体制となった巨人からは赤星優志(24)、秋広優人(21)、門脇誠(22)の3人が選ばれているが、他の選出メンバーと比較検討すると、巨人の3人はベンチスタートとなる可能性が高い。今回は若手の大会。まさに将来のプロ野球界を背負って立つ世代が結集するチームにおいて、自軍の選手が全てバックアップ要員というのは、阿部慎之助監督(44)にとっても複雑な心境だろう。

「井端監督が巨人の秋季練習を訪問した10月19日には、捕手の岸田行倫(27)も候補に入っていると聞いていましたが、選出されなかったですね。赤星は今季、12試合しか投げていません。出場機会に恵まれない若手に、国際試合出場という大きなチャンスを与えてくれるのは有難いことですが」(球団関係者)

「秋広は外野手で、門脇は内野手で選ばれました。しかし今回、選ばれた内野手6人、外野手5人の顔ぶれを見てみると、すでに自軍でレギュラーを掴んでいる選手も多いんです」(前出・スポーツ紙記者)

 巨人勢以外の主な顔ぶれを紹介すると、内野手は牧秀悟(25=DeNA)、佐藤輝明(24=阪神)、野口智哉(24=オリックス)、紅林弘太郎(21=オリックス)、小園海斗(23=広島)。外野は、藤原恭大(23=千葉ロッテ)、森下翔太(23=阪神)、岡林勇希(21=中日)、万波中正(23=北海道日本ハム)。

 大方の予想では、4番は牧。牧はDeNAではセカンドを守ることが多いが、守備面での負担を考え、一塁での起用となりそうだ。佐藤が三塁に入るとして、二遊間は守備力の高い野口、紅林、小園、門脇が守るはず。となれば、新人の門脇よりもプロでは先輩の野口たちが使われるはずだ。あるいは打線強化を目的に、二塁・牧の布陣も考えられる。ほかにも一塁が守れる外野手として、日本ハムの4番・万波もいる。

「井端監督の構想は、1番・岡林です。阪神の森下も外せないでしょう。オリックスの野口も外野が守れます」(前出・同)

 この大会はDH制が採用される。牧がDHにまわれば、秋広にもチャンスがありそうだが、捕手として選ばれた3人のなかにはオーバーエイジ枠(24歳以下、入団3年以下の基準外で3名まで)で選ばれた広島・坂倉将吾(25)、中日・石橋康太(22)もいる。

「スタメンマスクは守備力の高い埼玉西武・古賀悠斗(24)が予想されています。坂倉は一塁も守れます。これに対し、秋広はシーズン後半で打撃成績を落としています。外野守備力でも強肩俊足の藤原、万波、森下のほうが上ですし」(前出・同)

 仮に秋広がスタメン出場できたとしても、途中交代ということになりそうだ。

「国際試合への出場経験に加え、他球団の選手と話をしたり、情報交換をしたりするだけでもプラスになることはたくさんあります。この機会に何かを学んでくれればいいのですが」(前出・球団関係者)

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