“二刀流”に15年契約予想 トラウトを見限るエ軍のウラ事情 プレーオフ危機でも「大谷のトレードはない」と専門家の声

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トラウト離脱で大谷の本塁打王に暗雲

 米大リーグ、エンゼルスがオールスター戦を前に急失速している。7月5日まで直近の15試合は4勝11敗。主砲マイク・トラウト(31)が左手有鉤骨骨折で長期離脱は避けられない情勢となり、一気にプレーオフ圏内から脱落する危険性が出てきた。米メディアでは大谷翔平(29)のトレード報道が再燃。トレードが可能な8月1日まで予断を許さない状況が続きそうだが、米大手マネジメント会社のベテラン代理人は、報道と一線を画した見方を示す。「これからもっと負けが込み、プレーオフが危機的になっても、オーナー(アート・モレノ氏)は大谷を出すことはないだろう」との言葉の裏にある球団事情とは――。

 大谷が日本選手の月間新記録の15本塁打を放った6月も終盤は孤軍奮闘で、チームはその活躍を勝利につなげられなかった。そして、7月3日にはトラウトが打席でファウルした際、強打者に付きものとされる左手有鉤骨骨折の重傷を負った。

「誰もが思っただろうが、これでエンゼルスはプレーオフが厳しくなったな、と。弱体の投手陣を大谷、トラウト中心に打ち勝つことで何とかプレーオフ圏内にとどまってきた。昨季よりは持ちこたえたが、またいつものように後退していくのではないか。トレード期限までにプレーオフ進出が絶望的になるシチュエーションも十分にあり得る」(NHKの大リーグ解説者)

 トラウトの不在は、日本人初の本塁打王、さらには三冠王も夢でないペースで打ち続けてきた大谷の打撃面にも影を落とす。

「エンゼルス打線は2、3番を大谷、トラウトで回してきた。トラウトが3番で後ろにいれば、2番の大谷とはストライクゾーンで勝負せざるを得ない。逆もまたしかりで、メジャー屈指の2人の強打者による相乗効果がチームの得点力の源だった。大谷一人になると(トラウトが途中でリタイアした)一昨年のように、マークが集中する。シーズン終盤に順位を争うチームと対戦する時は申告敬遠など大谷が勝負を避けられるケースも増える。トラウトの離脱はチームの勝敗と、大谷の個人成績に対し、ダブルショック」(同前)

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