驚異の本塁打量産! 大谷翔平がオールスター出場で心配されているたった1つのこと

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6月は14本塁打、日本選手の月間最多記録を更新

 大谷翔平(28)が「伝説」に挑戦している。現地時間(以下同)6月27日のホワイトソックス戦で、1試合2アーチ(27、28号)と爆発した。その2日後の29日には29号2ラン。6月は計14本塁打となり、日本選手と球団の月間最多記録を更新である。このまま、週間MVPにも選ばれた6月の好調さがキープできれば、新たな記録達成も実現しそうだ。

「2001年のバリー・ボンズ氏(58)が樹立したシーズン73本塁打の記録を超えるかもしれません。あくまでも計算上ですが」(現地メディア関係者)

 今季25号、日米通算200号アーチを放った翌日の6月24日 、ちょっとした珍事も見られた。エンゼルス打線が大爆発し、25対1で圧勝したのである。1979年8月のブルージェイズ戦でマークした24得点を44年ぶりに更新した。何が珍事かと言うと、この25得点に大谷は「1点」しか絡んでいないのだ。

「試合後の大谷は苦笑いでした。チームが歴史的な勝利を挙げ、その一員として関われたので嬉しそうではありましたが」(前出・同)

 だが、ア・リーグホームラン王争いで2位のアーロン・ジャッジ(31=ヤンキース)、ルイス・ロベルト(25=ホワイトソックス)に6本差をつける25号を放った23日のことだ。被弾したロッキーズのカイル・フリーランド(30)は昨年4月に「5年6400万ドル(約91億円)」で契約延長した好左腕である。2対2の均衡を破る大谷の一発が出たとき、

「あのボールをスイングしてホームランにできるのは、地球上で大谷だけ。世界に一人の天才だよ」

 と、フリーランドに言わせたのである。試合途中から集中力を欠く状態となったワンサイドゲームよりも、緊迫した場面で本領を発揮するのが大谷だ。決して大げさではなく、今季は「歴史的な記録」を残すかもしれない。

「週間MVP」に選ばれた6月12日から18日の打者・大谷は、まさに驚異的だった。6試合で6本のホームランを放っている。「先発投手兼DH」で出場した15日はホームランが出なかったものの、翌16日は2本を放っている。どの試合を起点にするかで少し数値が変わってくるが、「左打者の逆方向弾では計測史上最速」と伝えられた21号の出た14日から数えると、「15戦9発」。5月31日のホワイトソックス戦から続いたこの「15戦9発」のペースが継続されていけば、年間76発に到達する。

今シーズンは何本打つか

 とはいえ76本は少々、無理のある計算だが、メジャーリーグのペナントレースは162試合。78試合で24本に到達しているのだから、現状維持のこのままのペースで行っても軽く50本は超える計算だ。

「大谷の自己最多は21年の46本。更新は間違いないでしょう。米国の野球ファンはホームランが大好きなので、注目度、人気がさらに高まりました。ボンズ氏の記録が出てきたのは、計算上の話だけではありません。73本のシーズン最多記録は『禁止薬物の使用疑惑』が重なった記録なので、クリーンな大谷に塗り替えてもらいたいとするファンの願いもあるようです」(米国人ライター)

 また、21号アーチが出た14日のレンジャーズ戦でのことだった。大谷は試合後の会見を辞退した。シャワーを浴びた後、ロッカールームで自身のタブレットを立ち上げ、同日の試合映像を見入っていたという。

「21号アーチを放った自分の映像を見ていました。画質、映像の角度などからして、チームスタッフが撮影したものを送ってもらったのでしょう。時折、身振りを加え、真剣に見入っていました」(前出・現地メディア関係者)

 一発の余韻に浸っていたわけではない。三塁側から撮影してもらった映像で、スイング軌道、フォロースルーなどをチェックしていたのだろう。

 同試合はビジターゲームだったため、ロッカールームでのタブレット観賞となったが、試合前と試合後の両方で映像チェックするのは、彼のルーティーンだという。

「試合前は対戦投手の映像をチェックしています。グラウンドに出て、フリー打撃に時間を費やす選手が大半なんですが、その点では大谷の調整は独特」(前出・同)

 大谷自身が会見で話していた限りでは、「調子の良いときは特別に何かほかのことをやったりしない」そうだ。「調子が落ちてきたら、そのときは考える」とも語っていたが、現地関係者、取材陣の話を総合すると、好調を継続していくことに重点を置いているようだ。

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