大川隆法氏の個人資産は「10億円はあると思う」前妻が証言、子どもたちの取り分は? 教団では「娘が呪い殺したことになっている」

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資産は「10億円以上はあると思う」

 6月21日、東京・霞が関にある家庭裁判所の法廷で、「幸福の科学」の大川隆法総裁が生前にしたため、3月2日に突然この世を去って以降、教団が厳重に保管してきた遺言書の「検認」が行われた。

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 遺言書の検認とは、相続人たちが遺言の内容や形状を確認し合う手続きである。大川総裁の遺産を相続する権利を有するのは、総裁補佐でもある紫央(しお)夫人に加え、先妻・きょう子さん(57)と大川総裁の間に生まれた5人の子供の計6人。「検認」の手続きのために家裁に集まったのは、教団の3人の弁護士と、大川総裁の長男・宏洋氏(34)と彼の2人の弁護士だった。宏洋氏は数年前に教団を脱会した後、YouTubeなどで教団の内情を明かす活動を続けている。

〈2019年12月4日〉との日付が書かれた遺言書には、大川総裁が有する〈すべての著作権〉と〈幸福の科学出版株式会社の全株式〉を長女の咲也加氏(32)に相続させる、とある。咲也加氏はある時期までは教団の副理事長を務めていたこともある人物だ。

 一方で、〈現預金、宝飾品等の私財について〉は、〈幸福の科学に遺贈する〉とした上で、〈家族への住居・生活費等の合理的配慮は、宗務本部が中心になって、この遺贈した私財の活用を考えてほしい〉としていた。ちなみに、検認に現れた教団側の弁護士は、咲也加氏の弁護士も兼ねていると話していたという。

 遺言書の通り、咲也加氏と幸福の科学が一旦は遺産を取得することになる可能性が高いが、他の相続人は何もなしというわけではなく、遺留分を請求できる。遺留分とは最低限、遺産を相続する権利のことで、本来の相続分の半分。子供らはそれぞれ遺産総額の20分の1を受け取れることになる。

 この場合の遺産総額とは、2千億円を超えるともいわれる教団の資産ではなく、あくまで大川総裁個人の資産のこと。先妻のきょう子さんはこう話す。

「(大川総裁は)私財はあまり持っていないんですよ。私と離婚する時で数十億円くらいでした。その後、数億円単位の寄付をしたりもしているようですが、今でも10億円以上はあると思います」

「生前贈与はしていました。宏洋が小学校に入る頃からで、他のきょうだいたちにもそれぞれ、総額で6千万円以上贈与していたはずです」

 大川総裁の私財が総額10億円だったと仮定して、子供たちがそれぞれ受け取る遺留分の額は20分の1の5千万円。その場合、生前贈与の額の方が上回っているので、遺留分から差し引かれ、受け取れる遺産はゼロとなる。

「咲也加が呪い殺したことになっている」

 では、この遺言書が今後の教団運営に与える影響についてはどうか。咲也加氏の兄、長男の宏洋氏はこう語る。

「咲也加に大川隆法の全ての著作権と幸福の科学出版の全株式を相続させる、と遺言書にあったことで、2代目総裁は咲也加で決まりだと思います」

 教団が今後も隆法氏の教えを広めていくには、その著作は絶対に必要となる。運営を考えれば、咲也加氏を総裁にせざるを得ないというのである。しかし、果たしてそうすんなりといくかどうか。

「咲也加は元々、天照大神の生まれ変わりとされていたのですが、隆法が亡くなる少し前、本当の過去世は妖怪お多福だという設定に変わりました。過去世が変更されて神としての格が失われるのは、教団内では再起不能を意味します。その“お多福”に著作権を全て譲るという遺言に、信者さんたちが納得するのかどうか……」(同)

 たしかに“妖怪お多福”が新総裁ということには違和感を抱く信者もいるかもしれない。さらに、こんな気になる話も。

「教団内では咲也加が(隆法氏を)呪い殺したということになっているそうです」(きょう子さん)

 遺言書の「検認」により、咲也加氏が教団に対して強い影響力を持つ可能性が高まった一方で、“反対派”も多いため、安泰とはいえない状況のようなのだ。6月29日発売の「週刊新潮」では、今後の教団の方向性について詳報する。

「週刊新潮」2023年7月6日号

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週刊新潮 2023年7月6日号掲載

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